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  文教民生委員会活動  
 
   更新履歴:文教民生委員会活動
更新:2026-01-05
 

  文教民生委員会 委員長報告  
委員長 望月 昇
令和7年 第4回 市議会定例会
登壇 令和7年12月22日(月) 
 
 
議案第71号から議案第74号 及び議案第78号にかかる、文教民生委員会における審査の経過及び
結果について、御報告申し上げます。
去る12月15日の本会議において、本 委員会に付託されました議案につきまして、12月16日、
委員会を招集し、慎重に審査を行いました。
以下、その質疑応答等、主なものについて申し上げます。


議案第71号 館山市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について 

本制度の狙いは何か と聞いたところ
国では大きく2点、成果を期待しており、1点目は未就園児にとって、集団生活を経験する機会が広がり、
社会性やコミュニケーション能力などが育成されることで、発達面の効果が期待されること。
2点目は、保護者の就労の有無や、預ける理由を問わず利用できることで、育児の負担感や孤立感の軽減に
つながり、保護者が心身をリフレッシュしたり、相談支援につなげることで、虐待の防止や産後うつの軽減など、
早期のリスク対応に寄与すること。
あわせて、保育所等が地域の子育て支援の拠点として機能することで、家庭と専門職のつながりが強まり、切れ
目ない支援体制の構築にもつながる、というところが狙いである との説明がありました。

次に、制度に対する市内の事業者の反応について聞いたところ
保育士などの人材確保の難しさ、保育の質の低下や、現場負担の増加への懸念、
一時利用児と在園児が混在することによる安全確保や、発達段階に応じたきめ細やかな対応ができるか
不安であること、
国から詳細が示されておらず、制度や財政支援について不透明な部分があり、安定した経営が確保できるか
判断しづらい など、慎重・否定的な意見が多かった との説明がありました。
 
次に、本制度にかかる財源について、館山市の一般財源からの支出はどの程度見込んでいるのかと聞いたところ
国が示す標準的な事業を行った場合、市の負担は8分の1である。次年度は公立園のみ実施予定で、事業
費の見込み額は概算で640万円、市の負担は80万円程度と見込んでいるが、利用料収入を70万円
程度と見込んでいるので、市の実質的な負担は10万円程度と見込んでいる との説明がありました。

また、利用見込みをどの程度想定しているか と聞いたところ
現時点の見込みで、月に41名、年間で500名程度と想定している、との説明がありました。

 
議案第73号 館山市保育所条例の一部を改正する条例の制定について でございますが、
純真保育園の跡地利用については未定とのことだが、遊具や備品については、今後どのように活用するのか と聞いたところ
使用できるものについては、他の園や施設等で有効活用できるよう検討している との説明がありました。


議案第78号 令和7年度館山市介護保険特別会計補正予算(第2号)について
家族介護用品購入費の内訳について聞いたところ
介護度により、年間10万円を限度として、紙おむつ等を現物支給している との説明がありました。
また、対象者を40名と見積もっているが、動向はどうなっているのか と聞いたところ
過去3年では、令和4年度が30名、令和5年度が30名、令和6年度が34名であり、高齢化を見越
して増額した との説明がありました。

以上が質疑応答等の主なものであります。


次に、討論を行いました。

議案第71号について、まず、反対討論として、
いわゆる「こども誰でも通園制度」の理念は否定するものではないが、国が示している内容は、その理念を実現
しうるものではないと考える。
短時間の預かりでは、保護者のリフレッシュにはなるが、子どもの発達保障までは行われないのではないか。
また、定期的に利用していない子どもを受け入れることで、安全確保について危惧される。
理念は良いので、もう少し条件を整えてからの制度実施を要望し、反対する との討論がありました。

次に、賛成討論として、
本条例は、いわゆる「こども誰でも通園制度」を円滑に実施するために必要な基準を定めるものであり、その目的
は、設備や運営の基準を明確にすることで、子どもと保護者の安心安全を高め、適切で質の高い支援を確保す
ることにある。
短時間の利用であっても、保護者の孤立感を和らげ、子どもにとっても家庭以外の環境で人とかかわる経験にな
り、利用を重ねる中で子どもと保育者のかかわりも深まり、より質の高い保育へとつながっていくことが期待されるの
で賛成する との討論がありました。

採決の結果、議案第71号は賛成多数をもって、議案第72号から議案第74号 及び 議案第78号に
ついては、全員一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
なお、この際、閉会中に実施いたしました行政視察について、ご報告いたします。
本 委員会は、10月7日から10月9日にかけて、岡山県 美作市(みまさかし)、岡山県 美咲町 及び
香川県 坂出市(さかいでし) において、視察研修を実施しました。

岡山県 美作市におきましては、「学びの多様化学校」について説明を受けました。
美作市では、本年4月に、中国地方初の公立の学びの多様化学校である「樸(あらき)学園」が開校しました。
不登校や発達障害などにより、通常の学校生活が困難な中学生を対象としており、視察の時点では15名の
生徒が在席していました。
年間の授業時間数は、通常1,015時間であるところを、770時間に圧縮し、その授業内容も生徒
自身が決めて学習を進めるなど、自主・自立、自己決定を大事にする設計となっています。
また、全国でも珍しい作業療法士が配置された学校であり、発達障害のある生徒が集団生活に適応しやすく
なるよう、姿勢や動作、環境調整などの支援も行われているとのことです。

更に市の「青少年サポートセンター」とも連携し、登校が難しい子どもに対して、家庭訪問やオンライン支援を展
開するなど、教育・医療・家庭が一体となって子どもを支える体制が構築されていました。
これらの取組は、今後、館山市でも検討されている、学びの多様化学校の開校に向けて、大変参考になるもの
と考えます。

次に、岡山県 美咲町におきましては、「子育て支援・少子化対策」について及び「小規模 多機能 自治の取組
における福祉・教育に関する事業」について説明を受けました。
美咲町では、「賢く収縮するまちづくり」を掲げ、行政・地域・学校を三位一体で再構築し、限られた資源を持続
的に生かす改革を進めています。

令和3年には、合計特殊出生率2.23を記録していますが、コロナ禍で人口の流出が少なかったこともあるが
保育料の大幅な減免や、水道基本料金の助成などの子育て支援策により、2子目、3子目が産み育てやす
い環境が大きいのではないかと分析している、との説明がありました。
また、民間企業と連携し、「子育て応援自動販売機」や「こども笑顔基金」を創設し、寄付金が子育て施策に
還元される仕組みが整えられていました。
町内の学校再編では、小中一貫9年制の義務教育学校を設立し、学校を地域の核として、住民・保護者・
子どもが協働で地域を支えるモデルをつくっており、地域学習を核としたカリキュラムを導入しています。
1年生から9年生まで地域学習を継続し、住民も授業に参画し、空き家改修や農業体験、防災ワークに取り
組んでいるとのことです。
郷土学習を通じて、子どもたちと地域住民との交流が活性化しており、教育と地域運営が一体化している点は
これからの少子化・人口減少社会において、大変示唆に富んだ取組であると感じました。

次に、香川県 坂出市におきましては、「高齢者保健・介護予防一体化事業におけるフレイル予防・オーラルフレ
イル対策」について説明を受けました。
坂出市では、高齢化が進む中、心や体の健康づくりだけでなく、コミュニティ活動やまちづくりを含めた、総合的な
事業展開を図っています。

市内の通いの場などで「フレ!フレ!セルフケア講座」という出前講座を実施しており、その内容は、フレイル予防
等についての講話や体操と、市内のリハビリ専門職の集まりである「坂出リハ連携会」と共同で作成した「健幸
(けんこう)チェックシート」を用いた体力測定ですが、30分程度の「ちょっとコマ」と、60分から90分程度の
「しっかりコマ」の2種類を用意しており、行政からの押し付けにならないよう、参加者の希望や自主活動の状況
を重視しているとのことでした。
 
また、坂出市内にはライオン株式会社の関連工場があることから、同社と協働で、オーラルフレイル予防体操や、
栄養についての講話が行われているほか、市役所庁舎内には歯ブラシのリサイクルボックスが設置されており、オー
ラルフレイルが市民に身近なものとなっていました。
このような、関連する団体や企業と連携した取組は、積極的に参考にしたいものでありました。

以上、御報告申し上げまして、文教民生委員会 委員長報告を終わります。

   
                                 文教民生委員会 委員長 望月 昇