館山市議会議員 会派別HP一覧 「活動報告」 更新履歴
 Tateyama City, Chiba
HOME  市民クラブ 新政クラブ たてやま21・緑風会 公明党  日本共産党 新しい風の会
HOMEたてやま21・緑風会→榎本祐三→「活動報告」→archives「活動報告」


榎本祐三 「活動報告」 archives


市政報告 H27第3号(通算第50号
2015-07-01 掲載

6月議会 議長就任後の主な活動
市政報告 H27第4号(通算第51号
2015-10-05
掲載
議会報告会の実施
市政報告 H28第1号(通算第52号
2016-01-05 掲載
市長と議会の関係
市政報告 H28第2号(通算第53号
2016-04-04 掲載
総合計画と総合戦略
市政報告 H28第3号(通算第54号
2016-07-08 up
広域ごみ処理施設建設関連 
市政報告 H28第4号(通算第55号)
2016-09-30 up
館山市 財政運営の現状
 
市政報告 H29第1号(通算56号
2017-01-01 up
新年ごあいさつ
 
市政報告 H29第2号(通算57号)2017-03-29
市民に対する「財政危機宣言」
市政報告 H29第3号(通算58号
2017-07-03 up
館山市政の代表的取り組み
     








2017-07-03 up


「榎本祐三市政報告」


平成29年 市政報告 第3号(通算第58号)


 
館山市議会 議長  榎本 祐三 

  はじめに
総合計画と総合戦略
館山市政の代表的取り組み

  基金の有効活用
  
行財政改革方針の策定
  
館山市公共施設管理計画の策定と推進
  
市民共同条例の策定
  
市議会・議員の関り
おわりに  



はじめに

私は6月27日(火)の議会最終日の議案採決終了後に、慣例となっている議長の辞職願を副議長に提出いたしました。
私の議長辞職願によって新議長の選挙がありましたが、既に皆様が新聞報道でご承知のとおり、再度私が議長に選出されました。

当初私は、議長の辞職願を出す以上後進に道を譲るつもりでおりました。
しかし、私の会派の2名の議員と公明党の2名の議員、そして新しい風の会の議員から、館山市議会をさらに機能させるためには、私の続投が不可欠であり、対外的にも私が館山市議会の代表に相応しい等の申し出があり、熟慮の結果申し出を受けることにしたものです。

房日新聞の報道では、最終的には2会派が手を組み私が再任されたとなっていますが、私の会派が新政クラブの皆さんと手を組んだわけではなく、新政クラブの皆さんの良識で私に投票されたもので、その意味からすると新政クラブの皆さんには、感謝に耐えないところです。

辞職願を提出した議長が再度選出された例は近年ではなく、その責任の重さに身の引き締まる思いでおりますし、しっかりと議長の職務を全うするつもりです。

また今回、議会運営委員会と3常任委員会の編成替えがありましたが、若い議員に委員長の経験をさせていただきたいと各会派にお願いした結果、議会運営委員長に公明党の龍崎滋議員、総務委員長にわが会派の石井敏宏議員、文教民生委員長にわが会派の森正一議員、建設経済委員長に新しい風の会の室厚美議員と、私を推薦した議員が委員長ポストに就きました。

議会改革特別委員会の委員長が公明党の瀬能孝夫議員であることを考えますと、議会の主要ポストは私を推薦した議員で占めることになり、その意味でも充実した議会運営を目指し、今まで以上に議会の機能強化に努めなければならないと思っております。


議会の本領は活発な議論であり、その議論も根拠に裏付けされた論理的なものでなくてはなりません。
評論家のような感想は必要なく、課題・問題の本質を見抜き、その対策を建設的に提案できる議論が必要であり、そのような議会になればと思っています。



さて今回の市政報告は、館山市政の今後の代表的な取り組みについて、
私なりに考えていることをお話ししたいと思います。

総合計画と総合戦略
館山市は一昨年、館山市まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成27年度~平成31年度)を策定し、昨年第4次館山市総合計画(平成28年度~平成37年度)を策定しました。

したがって現在の市政運営は、大きくはこのまち・ひと・しごと創生総合戦略と第4次総合計画に基づいて実施されているものです。

館山市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、国、県の人口ビジョンを参考に館山市の人口の推移を予測していますが、このままの減少が続けば2040年(平成52年)の人口は、34992人になるとしています。

そして、生産年齢人口(15~64歳)及び年少人口(0~14歳)は減少し、老年人口(65歳以上)は増加を続け、1990年から老年人口が年少人口を上回る状態となっています。

また、生産年齢人口と年少人口は、今後も減少基調をたどりますが、老年人口は2020年で頭打ちとなり、その後は緩やかに減少に転じると予測されております。

ちなみに館山市における23年後(2040年)のこれらの数値は、総人口が約35000人、生産年齢人口が約16000人、老年人口が約15000人、年少人口が約4000人と予測されております。

したがって、これからの市政運営においては、この数値をしっかりと頭に入れて進めていかなければなりません。
総合計画の実施においても、今までとは大きく異なる人口環境を認識した上で進める必要があるのです。



館山市政の代表的な取り組み
館山市が市政運営するうえで最も大変なことは、前回の市政報告でも申し上げましたが、財政運営がとても厳しいということです。

南房総市との比較で申し上げましたが、平成の合併をしなかった館山市は、合併による国からの恩恵は一切なく、そのために厳しい財政運営を強いられているというのが現実です。

前回の市政報告でも申し上げましたが、平成27年度の決算カードによれば、館山市の積立金残高が約36億7千万円であるのに対し、南房総市は約224億1千万円であり、財政調整基金も館山市が約13億7千万円であるのに対し、南房総市は約50億2千万円となっています。

さらに、経常収支比率(地方自治体の財政構造の弾力性を判断する指標)は、一般的に70~80%が適正とされていますが、館山市の場合94.8%であり、県下でも極めて高い状況にあり、財政運営の硬直化が顕著に表れています。

このような状況から、館山市では厳しい財政状況を克服するため、本年度も職員給与の減額をはじめ種々の取り組みを始めていますので、それらについて紹介したいと思います。


基金の有効活用
館山市が直面する投資的事業として、学校給食センターと第3中学校の建設がありますが、この事業を実施するための財源が不足しています。

これらの事業は、国や県からの補助金を受け、さらに有利な起債をして実施するわけですが、全て補助金や借金でできるわけではなく、一般会計からの繰り出しが必要となります。

財政調整基金の少ない館山市にとって、この一般会計からの繰り出しに不足を生じる可能性が大きく、他の基金の有効活用が必要となります。
館山市には庁舎を建設するための基金が約15億円ありますが、これを流用できるように6月議会では、条例の改正を実施しました。

庁舎建設基金の流用は、平成20年度から数年流用した経緯がありますが、今回は明確に流用できるように条例の改正を実施したものです。
今回の議会では、その他にも基金の有効活用を進めるため、果実型(基金の利息を活用する)基金が、現実的に利息がほとんど見込めないことからこれらを改め、活用頻度の高い看護師等修学資金貸付基金等に繰り入れる等の措置を実施しています。


行財政改革方針の策定
館山市は、現在実施している「第2次館山市行財政改革方針」が本年度で終わるため、本年度中に平成30年度から5年間の「第3次館山市行財政改革方針」を策定することが必要になります。

過去の私の市政報告でも申し上げておりますが、この方針の内容がどのようになるかで改革の本気度が分かると思っています。
つまり、策定するのは方針ではありますが、内容に目標数値がなければ財政効果は期待できません。
方針で取り組みを決めたならば、具体的な成果(削減の数値)を目標とする必要があると思っています。


例えば歳入の確保や歳出の抑制をそれぞれの事業名ごとに取り組むにしても、「…に努める。」や「…推進する。」だけでは、成果は期待できないのではないかと思います。
したがって、この取り組みには議会としてもしっかりと関与していかなければならないと思っています。


館山市公共施設管理計画の策定と推進
行財政改革を進めるうえで、今後大きな課題となるのが公共施設の維持管理です。

館山市において、いわゆる箱物と称する建設系公共施設は、
〇学校教育関係(小中学校、給食センター)、
〇子育て支援関係(幼稚園、保育園、子供園、元気な広場、学童クラブ)、
〇地域コミュニティ関係(コミュニティセンター、若潮・菜の花・豊津ホール、各地区公民館、老人福祉センター)、
〇スポーツ・文化・レクレーション関係(運動場、体育館、柔剣道場、弓道場、プール施設、図書館、海岸監視所、花摘みセンター、公衆トイレ、都市公園、児童遊園)、
〇公営住宅関係(市営住宅)、
〇環境施設関係(清掃・衛生・収集センター、下水道処理施設)、
〇行政施設関係(市役所庁舎、教育センター、消防団施設、館山駅自由通路等)があります。

以上のとおり、極めて多くの施設を擁していることがお分かりいただけると思います。
これに加えて土木系の公共施設(道路、橋梁、下水道、市営漁港)もあり、これらの維持管理には多くの予算が必要となるわけです。

今回の「館山市公共施設等管理計画」の策定にあたっては、平成27年に設立された行財政改革委員会(5名)において、市民アンケートや施設所管部署のヒアリング、パブリックコメント等、約1年半にわたって議論されており、今後の方針、取り組みが明らかにされております。

今後は、それぞれの項目ごとに個別の施設計画が策定されることになりますが、人口減少、少子高齢化を見すえた取り組みが不可欠であると考えております。


市民共同条例の策定
人口減少、少子高齢化を迎える現実を直視しますと、従来行政が実施していたことができなくなることは、
誰が見ても明らかです。

自助、共助、公助と言われますが、今後の市政運営には、今まで以上に市民の皆様の力(自助、共助)に期待するところが多くなっているのです。
そのような意味からも、まちづくりを市民の皆様と共に行っていくことが求められており、市民共同条例の制定はまちづくりに不可欠な要件と言えます。
市民共同条例によってその中身を明らかにし、市民の皆様の積極的な取り組みが醸成できればと思っております。

何れにしましても、今後当該条例制定の過程で、当該条例の内容等のパブリックコメント等が求められると思いますが、興味を持っていただき回答いただければと思います。


市議会・議員の関り
従来議員は、市民の皆様の要望やご意見をお聞きして、執行部に政策や事業の実現を求めてきました。
確かにこれも大切なことではありますが、前述しましたとおり人口減少、少子高齢化を迎え、財政の硬直化が現実となっている館山市を見た場合、従来の議員活動だけでは職責を果たしているとは言えません。

今後は、議員自身が危機感を持って市政運営に取り組み、執行部が実施している方針や計画が着実に実施されているかを監視する必要があり、計画や方針ができたら終わりではないことを胆に銘じる必要があります。

それと同時に執行部とともに、館山市の財政の現状や将来予測等を市民の皆様に議会としてもしっかりと説明することが必要です。その意味におきましても、議員各位の不断の努力が求められていると認識しています。


議会基本条例に基づき館山市議会では、市民の皆様との意見交換の場として議会報告会を年1回(10月下旬)、各中学校区の3会場で議員各6名が参加して実施しております。
1回目に比べ2回目の市民の皆様の参加が減っており、参加いただくための工夫を議論しておりますが、議員との良い意見交換の場ですので是非参加いただければと思っております。
9月には広報誌等でご案内いたしますのでよろしくお願いしたいと思います。



おわりに
最近の国会での議論を見ていますと、館山市議会以下の議論でとても残念な気がします。
それは、民進党をはじめ野党4党の政府の追及が、森友学園、加計学園とも政府の揚げ足取りの議論ばかりで、
本来の法案の審議がほとんどなされていなかったことです。

マスコミもそれに同調して「忖度だの」、「総理の意向」などと言ったような、
政府を攻撃するだけの中身のない報道に終始していたのは、とても違和感を覚えました。

今日の国政で最も残念なのは、野党が「安倍政治を許さない。」を主張するだけで、
仮に安倍政権が倒れても受け皿とはなれないことです。
結局は自民党の政権が続くことになるのです。
館山市議会においては、このような揚げ足取りの議論はほとんどありません。

市議会定例会においても毎回10名以上の議員が一般質問に立ち、館山市の課題を真剣に議論し、
問題点や施策を提言しています。
市民の皆さんが応援した議員が議会でどのような発言をして活動しているのか、
本会議や委員会を傍聴して確かめていただければと思っています。


議員に対する市民の皆さんの厳しい目が議員を成長させ、
結果としてそれが館山市にとっても意義のあることになるのです。
今後とも市議会を厳しい目でご指導いただきたいと願ってやみません。



  館山市議会 議長  榎本 祐三











2017-03-29 up


「榎本祐三市政報告」


平成29年 市政報告 第号(通算第57号)


 
館山市議会 議長  榎本 祐三 

  はじめに
館山市の財政の現状と課題
  
少ない財政運営の要因
 
 恩恵のない合併特例債
  
高い経常収支比率
  
少ない積立金現在高
  
職員のモチベーション
今後の取り組み
  
市民に対する「財政危機宣言」
  
数値目標の明示
  
聖域のない取り組み 
おわりに 


はじめに


早いもので平成29年も3か月が過ぎました。
歳のせいでしょうか月日の経過の速さを感じるようになった今日この頃です。

さて3月、4月は、幼稚園と小・中学校の卒業式・入学式に市議会議長の立場で参加させていただいておりますが、
毎年児童生徒が少なくなっていることを実感しています。

特に本年は、神戸小学校、富崎小学校の閉校式もあり、地域コミュニティーの根幹をなす小学校がなくなっていく
ことに対する地域の皆様の心情を察しますと、やり切れない気持ちになります。

卒業式でいつも感じることは、幼稚園、小学校、中学校それぞれに子供たちの成長を実感することです。
特に幼稚園では、2年前の入園式でお母さんの傍から離れない子供が、立派に一人で卒園証書を受け取り、さらには、
みんなで長い卒園の歌や園の歌を大きな声で堂々と歌っており、教育の素晴らしさと子供たちの成長の速さに感動
しております。

少子高齢化の波は館山市だけではなく全国的な流れですが、各自治体がそれぞれに知恵を出して生き残りのための
施策に取り組んでいます。
しかしながら、これといった施策はなく、その地方・地域の魅力を生かした地道な取り組みしかないのかも
わかりません。

そのような意味で、これからの地方自治体の舵取りは、極めて難しくなるものと予想しております。
人口が毎年増加した経済の右肩上がりの時代と今日では、重点政策が大きく異なります。
投資的経費の自治体予算に占める割合が大きかった時代から、
今日では扶助費(児童、高齢者、障害者、生活困窮者等の社会保障費)が大きな割合を占めており、
自治体の財政を圧迫しているというのが実態です。

特に館山市の場合、扶助費の伸び率が極めて高く毎年約1億円の増額になっており、
平成29年度予算でも全体予算175億7千万円の21.2%(37億2千万円)を占めています。

このような現状から、今回の市政報告につきましては、
金丸市長が広域のごみ処理施設建設から離脱する主な要因として、館山市の窮迫した財政を挙げておりますので、
私なりに館山市の財政について27年度の決算を基にお話しすることにいたしました。



館山市の財政の現状と課題

平成27年度の決算カードによれば、歳入・歳出総額を比較するとお隣の
南房総市(人口39033人)は歳入が約251億円、歳出が約240億円であるのに対し、
館山市(人口47464人)は歳入が約198億円、歳出が約187億円の決算でした。
つまり、館山市より人口が約8000人も少ない南房総市が、館山市より約43億円も多い

財政運営をしているということです。
確かに南房総市の基準財政需要額
(各自治体が合理的な水準で行政事務を遂行するために必要な経費で、普通交付税の算定の基準)は約112億円で、
館山市の約88億円よりも24億円も多いことになっていますが、現実には約43億円も多い財政運営をしているという、
この現状を市民の皆様にはご理解・ご認識いただきたいと思うのです。


少ない財政運営の要因

なぜこのような現状になっているのか、その要因を推測しますと平成18年3月20日に7町村で合併した南房総市には、
合併による恩恵が多くあるということです。
鴨川市も天津小湊町と合併しておりますので、合併の恩恵を受けております。

合併しなかった館山市と鋸南町には合併による恩恵は一切なく、そのために南房総市や鴨川市より厳しい財政運営を
余儀なくされているというのが実態です。
その恩恵は10年間続き、その後5年間をかけて段階的に是正されるようで、平成33年まで恩恵は続くことになります。

この恩恵で最も大きいものは、地方交付税です。
新市には、合併市町村が合併前に交付されていた地方交付税を合算して交付されることから、
27年度決算でも館山市が約41億円の地方交付税であるのに対して、南房総市は館山市より68億円も多い、
約109億円の地方交付税を受けているわけです。
基準財政需要額に約24億円の差はありますが、
交付税の差によって館山市が南房総市より少ない財政運営になっていると言えます。


恩恵のない合併特例債

地方交付税と同等の恩恵に合併特例債があります。
合併特例債は、合併自治体が10年間に限り使える地方債(借金)で、
事業費の95%を充当でき返済額の70%を国が地方交付税(普通交付税)で負担してくれるというものです。

このような有利な地方債は少なく、合併市町がこぞって庁舎や学校等の建設に取り組みました。
安房郡市広域市町村圏事務組合で実施しようとしていた広域のごみ処理施設の建設も、
合併市はこの合併特例債を活用しようと思っておられたようですが、期限内にできず活用できませんでした。

合併しなかった館山市と鋸南町にはこの恩恵はなく、
投資的経費(建設事業)の捻出は国・県の有利な支援(地方債)に頼るところが多く、
問題となっている第3中学校の耐震対策(建設又は改修)や学校給食センターの建設などは、
思ったように進まないというのが実態です。


高い経常収支比率

館山市の財政運営が厳しいと言われる要因の一つに、経常収支比率があります。
経常収支比率とは、以前にも申し上げておりますが、家計でいうとエンゲル係数にあたります。

人件費・扶助費・公債費などの義務的性格の経常経費に充当された一般財源の額が、
地方税・地方交付税・地方譲与税を中心とした経常的な収入の合計額に占める割合で、
地方自治体の財政構造の弾力性を判断するための指標です。

したがって数値が高いほど財政構造の弾力性がないことになります。
一般的に70%~80%が適正とされていますが、
平成27年度の数値は館山市が94.8%、南房総市が86.8%となっており、
館山市は県下でも極めて厳しい状況にあります。


少ない積立金現在高

積立金現在高とは、
定額運用基金(土地開発基金、ふるさと創生奨学基金、文化振興基金、看護師等修学資金貸付金)を除く
積立金の現在高で、家計で考えると定期預金、普通預金の合算額になります。

平成27年度の決算での積立金現残高は、館山市が約36億7千万円であるのに対して、
南房総市は約224億1千万円もあります。

そのうち家計の普通預金に該当する財政調整基金ついては、
館山市が約13億7千万円、南房総市が約50億2千万円となっています。

大型の建設事業を行うためには、国・県の有利な起債(借金)を活用しますが、
全てを起債(借金)で実施することはできません。
したがって、事業規模によっては相応の一般財源が必要になります。

経常収支比率が高い館山市の場合、財源に余裕がないことから財政調整基金からの充当になりますが、
南房総市のように財政調整基金も潤沢にない館山市の場合は、事業そのものの実施も難しくなります。

広域のごみ処理施設建設から離脱する要因には、第3中学校の耐震対策(建設又は改修)、
学校給食センターの建設があり、これらの大型事業を実施すれば財政調整基金が枯渇してしまうことになるのです。


職員のモチベーション

ここにきて館山市の行財政改革に大きな成果が見られないのは、館山市が続けてきた行財政改革が、
本来最後に取り組むべき人件費の削減を、最初に実施したことによると思っています。

人件費の削減は財政効果がすぐに表れ、一見行財政改革が進んだように見えますが、
反面職員数が減少することは、職員の仕事量が増え忙しくなり、モチベーションが下がる要因になります。

「人事行政の運営等の状況」から平成27年4月1日の職員数を南房総市と比較すると、
館山市が406人であるのに対して、南房総市は529人でした。

南房総市は平成28年4月1日では518人になっていますが、それでも館山市より110人も多いことになります。

お隣の自治体の話ではありますが、館山市の職員数からすれば南房総市は人件費の削減に十分余裕があると言えます。
さらに館山市は、今回2度目の職員給与の削減を実施しており、職員のモチベーションの低下につながらないかと
危惧しております。

このような現状を市民の皆様には、ぜひともご認識いただきたいと思うのです。



今後の取り組み

館山市は、財政収支の不均衡の解消を目指して、平成17年1月に「館山市行財政改革委員会」を設置し、
市が取り組むべき行財政改革の具体的な取組等について諮問し、
「行財政改革プラン」を策定して行財政改革に取り組んできました。

その後、プラン計画期間の中間年度の平成20年度に見直しが行われ、
「第1次館山市行財政改革方針」(平成20年~24年)が策定されて、
現在は「第2次行財政改革方針」(平成25年~29年)に基づいて改革の取り組みを進めています。


市民に対する「財政危機宣言」

今後財政改革を実施していくためには、歳入を増やし歳出を減らす取り組みが必要であり、
それは市民の皆様に痛みをお願いすることに通じます。

抜本的な改革を進めようとするならば、
市民の皆様に館山市の財政の現状を十分認識・理解していただくことが不可欠です。

そして市民の皆様に、厳しい財政の現実を共有していただくことが何より大切です。

千葉市の熊谷市長が過去に千葉市の財政危機宣言をして、市民に意識の共有を求めたことがありました。
自治体の舵取りをする首長として当然のことであり、高く評価したいと思います。
その結果でしょうか、千葉市の財政は好転していると聞いています。

館山市でも財政の危機宣言をある議員が提案しましたが、
移住・定住の施策を実施しており、財政の危機宣言はこの施策に逆行することから、
実施しないとの回答を得ております。

しかし今日の館山市の現状では、市民の理解を得るためにも危機宣言をすべきであると思っています。


数値目標の明示

現状の行財政改革方針には、計画そのものに数値目標がなく、どれだけ達成されたのかは明確になっていません。

平成29年度は「第2次行財政改革方針」の最後の年度であり、
平成30年度以降の取り組みを策定する必要があります。
したがって平成30年度以降の取り組みには、数値目標を明示することを提案するつもりです。

その数値目標の達成いかんによって、行革が進んだのかどうか評価できるようにしなければなりません。


聖域のない取り組み

この報告の冒頭でもお話ししましたが、館山市の扶助費は毎年約1億円増加しています。
ちなみに平成27年度決算で南房総市の扶助費と比較すると、
館山市が約36億9千万円であるのに対し、南房総市は約23億8千万円です。
扶助費だけでも13億も多いのです。

この原因はどこにあるのか、しっかり精査して対応策を考えなければなりません。
すべての事業について聖域をなくして取り組まなければ、抜本的な改革は望めないと思っています。
財源が不足したら、また人件費の削減によって対応するのでしょうか。
それでは、いつまでたっても財政改革は進みません。
これからが勝負と思っています。



おわりに

館山市の財政構造の厳しい実態を市民の皆様に知っていただこうとの思いから、
今回の市政報告は平成27年度の決算カードを基に説明させていただきました。

平成28年度の決算カードが9月に明らかになりますので、そこで新たに分析したいと思っております。
いずれにしましても危機感を持って対応しなければ、
また職員給与の削減という小手先の対応で終わり、抜本的な改革ができないのではないかと危惧しております。

私自身残された今期の議員生活(約2年間)の主たる活動を、
同志の議員とともに行財政改革(特に財政改革)にするつもりです。

そして、その成果をしっかり提案し、
執行部の皆さんとともに館山市の行財政改革の実現に寄与していこうと思います。



  館山市議会 議長  榎本 祐三











2017-01-01 up


「榎本祐三市政報告」


平成29年 市政報告 第1号(通算第56号)



平成29年 元旦 
館山市議会 議長  榎本 祐三 

  明けまして おめでとうございます
広域ごみ処理施設建設からの離脱について
理事長の辞職と背景
館山市の離脱表明までの経過
離脱表明後の経過と議会の意思
広域事務組合における今後の取組
館山市が抱える財政課題について
館山市の財政の構造的な課題
館山市の財政の新たな課題
むすびに
                            


明けまして おめでとうございます


平成29年の新春を皆様穏やかにお迎えのことと存じます。

今年一年が皆様にとりまして、実りのある幸せな年となりますよう心からお祈りいたしますと同時に、
私たちの館山市が「住んでよかった。来てよかった。」と言われるような市政運営となるよう、
市議会議員としての役割をしっかり果たしていく所存です。


さて、私が委員長として策定に取り組んだ「館山市議会基本条例」を県南13市に先駆けて制定し、
一昨年4月から施行したことにより、市議会を代表する議長として、
館山市議会の活動は大きく進展してきたと思っております。

その具体的な事例として、議会における重要な議題に対して討論の機会が多くなり、
なぜ賛成なのか、反対なのか議論することが多くなったことが挙げられます。


議会は執行部の追認機関であってはなりません。
市民の皆様に対する議会報告会の席でも皆様から行政の確かな監視を求められております。


行政運営を監視する中で、提出された議案に対して論理的に賛成、反対が言えることが議員の務めであり、
そのような議員で構成する議会が機能することによって、市政が市民のものになると信じています。


また、「館山市議会基本条例」でも一部定めている議員の政治倫理に関しても、
約1年半の特別委員会の審議によって「館山市議会議員政治倫理条例」として上程可決され、
4月から施行されることになりました。

この間の委員会の議論を通じて政治倫理の重要性を認識するとともに、
議員としての見識と品位についても改めて自覚したところです。

一方、本年の取組については、会派別HP(awanew.com)でも申し上げておりますが、
これからの館山市の市政の大きな課題は、財政運営をどのようにしていくのかということに尽きます。

新聞でも大きく取り上げられた「広域ごみ処理施設建設からの離脱」についても、
館山市の財政の見通しに余裕がないことが要因となっています。


離脱の件に関しましては、議長としての立場で私なりに考えるところを述べたいと思います。
したがって、今回の市政報告では、
「広域ごみ処理施設建設からの離脱について」「館山市が抱える財政的課題について」
をお話しすることといたしました。



広域ごみ処理施設建設からの離脱について

広域の議会は3市1町の議長+1名からなっており、合計8名の議員で構成しております。
慣例で議長に南房総市の議長が、監査委員に館山市の議長が就任しています。

以前の市政報告でも申し上げたと思いますが、館山市の場合は前議長がそのまま広域の議員に残るのに比べ、
他の市町は2名の議員が同じ時期に交代しています。

そのため、議会としての継続性が途絶えることから、
議会そのものが十分機能しているとは言い難く、理事会で決定したことを追認すると言った傾向にありました。

そこで,栗原前議長の時に他市町も1名づつ交代することにして、継続性が維持できるようになりました。
また、同時に千倉の大貫地区での用地取得の断念を受けて、議会としても事態を重く受け止め、
広域理事会に対して議会に事業の進展状況を知らせる等の7項目の申し入れをしております。


理事長の辞職と背景

そのような中で、金丸市長が大貫地区での用地取得の失敗の責任を取る形で、理事長を辞職しました。

広域の議会としては「道義的責任から辞職する」とされた金丸市長の真意を理解することができない状況でした。
そもそも、先の火葬場建設をはじめ今回のごみ焼却場の建設は、迷惑施設であることかとから、
受け入れを表明した自治体の首長主導で事業が進む傾向にあったと思われます。

そのために理事会と言っても今回の場合は、南房総市長の主導で進められてきた感があり、
金丸市長が理事長としてどのような主導的役割を果たされたのかは不明であり疑問です。


この用地取得の断念によって、理事会として最も重要なことは、
断念せざるを得なくなった原因と責任を明らかにすることはもちろんですが、
今後この事業についてどうするのか、
構成市町それぞれが財政状況、焼却炉の寿命、新たな計画の場合の対応等を再検討することであり、
金丸市長は理事長を辞職するのではなく、このような理事長としての本来の任務を遂行すべきであったと思うのです。


館山市の離脱表明までの経過

10月11日の広域議会において金丸市長は、広域のごみ処理施設からの離脱を表明しましたが、
その前にオフレコという形で館山市議会の全員協議会で離脱の意思を表明していました。

しかし当時広域の議会では、大貫の建設用地取得の失敗を重く受け止め、
今後の対応をどうするのか模索していたところであり、
館山市議会の以下の提案をもって議論することにしておりました。

① 現状に鑑み各市町における今後の対応についての検討
② 最新の条件を基に広域で実施した場合と構成市町が独自で実施した場合の費用の比較
③ 広域による実施の可否
④ 広域で実施する場合の全体計画(スケジュール)と予算(国の支援、起債、市町の一般財源も含む)の明示

このことは、金丸市長にも通知していたところであり、10月11日の広域議会での離脱表明については、
議会のこの議論の経過を待って表明するよう強く要望したところですが聞き入れられず、表明となったものです。


離脱表明後の経過と議会の意思

その後10月24日の全員協議会において、離脱の理由である財政面からの説明があり、
11月1日の広報誌「だん暖たてやま」の配布と合わせて、市民に対して離脱表明のパンフレットが配布されたのです。

しかし、離脱そのものは館山市議会として了承したものではなく、多くの議員が12月議会の一般質問で質しました。
さらには、自由討議会を開催して、それぞれの議員が思うところを主張した活発な議論を重ねたところです。


この議論の結果を基に、議長において作成した市長への通知文書に関して、
議会最終日に全員協議会を開いて審査・議論し、賛成多数で「離脱やむなし」として議長提案の通知文書を了承し、
その後当該文書を議長から市長に提出したところです。

細部については、新聞報道もされたところでありますが、
市長への通知文書の内容については、館山市議会会派別HP(awanew.com)にも掲載しておりますので
お読みいただければ幸甚です。


広域事務組合における今後の取組

館山市の広域ごみ処理施設建設からの離脱は、ようやく館山市としての離脱表明ができただけであり、
広域の構成市町の同意が得られたわけではありません。

館山市のこの事業からの突然の離脱表明は、構成市町との信頼関係を著しく損ねたものであり、
回復にはそれなりの時間がかかるものと思っております。

したがって、今後議会としても構成市町に対して、理解が得られるように対応していくことが求められており、
議長という立場からも丁寧な説明をもって働きかけていきたいと思っております。


何れにしましても今回の離脱表明は、手順を踏んで発表したものであれば、
構成市町からの反発もなかったものと言えます。

その意味では、私から市長にもっと強く議会の意向を伝えるべきであったと、返す返すも残念な気がしています。



館山市が抱える財政課題について

HP(awanew.com)の「平成29年の取組」でも取り上げておりますが、
館山市の財政について議員が今一度しっかり勉強して、執行部と共に財政問題を克服していかなければなりません。

今回の広域ごみ処理施設建設からの離脱に関しても、その主な理由が厳しい財政状況であることから、
市民に「財政の緊急宣言」的なものを発表してはどうかとの議員の意見もありました。

しかしながら、そのような宣言は移住定住のPRにも影響することから実施しない旨の回答があったところです。

私の「平成29年度の取組」で、可能なものは明らかにしていきたいと考えておりますが、
ここでは館山市が抱える根本的な財政の課題について、考えているところをお話ししたいと思います。


館山市の財政の構造的な課題

以前にも館山市の財政についてお話したことがありますが、そのころから構造的なものは全く変わっていません。

それは、館山市のような財政力のない自治体は、
国による地方交付税等の増減が財政運営に大きく影響すると言うことです。

小泉首相の三位一体の改革によって、地方に配分されるはずの交付税が減らされたことにより、
平成20年には財政調整基金が100万円になったことを皆さんは記憶されているでしょうか。

しかし、当時約30億円であった地方交付税は、その後徐々に回復して平成27年度決算では約41億円になっており、
財政調整基金も平成27年度決算では13億7千万円まで回復しています。

しかしながら執行部は、給食センターや3中の建設といった今後の大型事業によって、
広域のごみ処理施設建設も参加できないほど、財政運営が極めて厳しくなると予測しております。

したがって執行部は、これからどのような取組によって財政を改善していくのか、
道筋を明らかにする責務があります。


館山市の財政の新たな課題

館山市の財政が厳しい状況にあると言っても、その内容が明らかにならない限り市民の協力もありません。

そこで私なりに平成27年度の決算を基に考えてみることにしました。

この結果については、「平成29年の取組」の成果で明らかにしたいと思っているところですが、
市民の皆様に現状の館山市の財政面からみた新たな課題を断片的ですがお話しします。


館山市が財政上将来的に憂慮される事態は、全国の弱小地方都市が共通しているもので、
それは扶助費(社会保障費)の増額です。

館山市においては、10年前の平成18年度の扶助費は約22億円でしたが、平成27年度では約37億円になっており、
毎年1億円以上の増額になっております。
これらが館山市の財政を圧迫している大きな一因です。

細部については、本年度の私の取組で明らかにできるものは極力明らかにしたいと思っておりますので、
それまでお待ちいただきたいと思います。



むすびに

今回金丸市長が、唐突に広域ごみ処理施設建設から離脱する表明をしたことにより、
構成市町の広域の議員から厳しい指摘がありました。

それは、広域でごみ処理施設を建設して運営することを提案したのは、
誰でもない広域の理事長である金丸市長だったからです。


ある市の議長・議員は、広域の協議会の席上で極めて厳しい言葉で金丸市長を追求しました。


それに対して金丸市長は、理解を得るための説明をするのではなく、
また、混乱させたことに対する謝罪をするのでもなく、大声で威嚇とも言える言動で対応したのです。


場が一瞬にして白けたのは勿論ですが、同じ館山市の議長として虚しささえ覚えました。


館山市は、安房3市1町の中核都市であり、リーダー市であるはずです。
館山市の第4次総合計画に書かれている市長の冒頭の挨拶の中にも
「歴史あるこの館山市が、安房地域の中心都市としての役割を担い……」と明確にその立場を表明しています。

館山市が今後発展していくためには、近隣市町との連携が不可欠であり、
近隣市町が館山市に全幅の信頼をもつことが、連携の根幹ではないかと思うのです。


今回の一件で失った信頼を回復するためには、相当の時間がかかるものと思いますが、
館山市の立場だけを押し通すのではなく、中核都市の首長、議長としての力量が私たちには求められ、
試されているのではないかと思えてなりません。


議会の「離脱やむなし」の了承があったとはいえ、離脱が認められたわけではありません。
館山市の議長として構成市町の議員に離脱の理解をいただけるように真摯に説明する所存です。



  館山市議会 議長  榎本 祐三










2016-09-30 up


「榎本祐三市政報告」


平成28年 市政報告 第4号(通算第55号)


  
館山市議会 議長  榎本 祐三 

  はじめに
(使用料・手数料 値上げの背景)
館山市の財政運営の現状
行財政改革の取組
今回の議会のおける条例改正(案
議案に対する賛否の表明の重要性
委員会のおける討論、採決
本会議のおける討論、採決
おわりに



はじめに


9月から富山市議会議員の政務活動費の不正使用が問題となり、多くの議員が不正使用を認めて辞職したために、
補欠選挙が行われるとの報道がマスコミを賑わしています。

そもそも富山市議会は、6月議会で議員報酬を60万円から70万円に上げる議案を賛成多数で議決したばかりで、
本会議での採決に傍聴席の市民からヤジが飛んでいた映像と音声がテレビの画面に映し出されていました。

今回の一連の不正使用の実態を見て、議会改革が進められている今日、
まだこんなことをしている市議会があるのかと愕然としました。

富山市議会の政務活動費は月15万円ですが、15万円もあればいろいろな活動ができますので、
羨ましくさえ思います。
ちなみに館山市議会の場合は、政務活動費は年間10万円、報酬は議員34.2万円(議長40.5万円)です。

9月の全国市議会旬報によりますと、5万人以下の市議会の議員報酬の平均は、32.98万円(議長41.15万円)で、
最高は44.22万円(議長54.5万円)でした。

このことからすると館山市の議員の報酬は、概ね平均値であり決して高くないことがご理解いただけると思います。
議員報酬も政務活動費も市民の税金ですので、
議会及び議員の活動がこの報酬や政務活動費に見合うものでなければなりません。

この度の富山市議会の対応を見ていますと、地方議会の議員が名誉職であった古い時代の議会に思えてなりません。
それは、「不正も皆で行えば許される」といった既得権でもあるような風潮が、議会の中にあったと思えるからです。
富山市議会の皆さんが真に襟を正され、議会改革を進めて市民の信頼を取り戻すことを期待してやみません。



さて、今回の市政報告では、今議会で提出された各種使用料・手数料の値上げの背景と
そのための条例改正に対する議員の賛否表明のあり方について、
議長として考えているところをお話ししたいと思います。



使用料・手数料値上げの背景

館山市の財政運営の現状


館山市が自治体財政健全化法の4つの指標に全く抵触することもなく、また過去最大の予算を計上できる状況なのに、
どうして財政が厳しいのか、市民の皆様からすると不思議に思われることと思います。

以前にも館山市の財政についてお話したことがありますが、そのころから構造的なものは全く変わっていません。

それは、館山市の財政運営で最も厳しいのが、経常収支比率が(94.8%:平成27年度決算)極めて高いことであり、
県下でも常に上位にいるというのが現実だからです。

経常収支比率とは、家計でいうとエンゲル係数にあたるものです。
つまり、義務的性格の経常経費(人件費、扶助費、公債費等)に充当された一般財源の額が、
経常的な収入(地方税、地方交付税、地方譲与税、臨時財政対策債等)の合計額に占める割合で、
財政構造の弾力性を判断する指標です。

したがって比率が100%に近づくほど余裕がなくなり、新たな需要(事業)に対応するのが難しいことになります。

館山市の場合、今後大型の予算が必要とされる第3中学校の耐震化や、学校給食センターの更新、
さらにごみ処理場の建設、そして船形バイパスの事業等を考えれば、厳しい舵取り(財政運営)が必要となるのです。



行財政改革の取組

上述の状況を理解されたなら、館山市が使用料、手数料の見直しを実施して、歳入を増やそうとしていることが
ご理解いただけると思います。

これらの歳入は、値上げによって経常的な歳入が増えることを目的としており、
平成17年の行財政改革委員会の答申に基づいて5年ごとに見直しを行っているものです。

それは、それで結構なことなのですが、市民の皆様に痛みをお願いすることに関して、
諮問機関の了承を得ているからと言って、それを押し切るというのは、いかがなものかと思うのです。

少なくとも市民の皆様に理解を得て、協力してもらうということが必要です。


そして、館山市の財政について南房総市が実施しているような、市政懇談会を実施して財政の厳しい現状を説明し、
そのためにどのような取り組みを実施しようとしているのか認識していただき、
協力してもらうことが急務であると思います。


市民と共同(協働)の町づくりを目指すのであれば、行政と市民が同じ土俵に上がり、
同じ価値観と認識を持たなければなりません。

館山市の良いところを説明し、夢や希望を語るのも必要なことではありますが、
同時に厳しい現状を説明して協力してもらうことも重要なことなのです。



今回の議会における条例改正(案)

今回の使用料・手数料の値上げに関しては、
博物館の入館料、
体育施設の使用料、
老人福祉センターの入浴料、
ごみ処理・し尿処理手数料、
城山公園における大型バス・マイクロバスの駐車料
が対象となり、それに関連する条例の改正案が執行部から提出されました。


議案は、本会議における質疑が終わりますと担当する委員会に付託されます。
つまり、博物館の入館料、体育施設の使用料、老人福祉センターの入浴料については、文教民生委員会、
ごみ処理・し尿処理手数料、城山公園における大型バス・マイクロバスの駐車料については、建設経済委員会
にそれぞれ付託されました。


私は、建設経済委員会の委員ですが、議長という立場で総務委員会、文教民生委員会にも参加しますので、
各委員会がどのような審査(議論)をしているのか把握することができます。

そこで、今回の建設経済委員会と文教民生委員会の流れの中で、
注目すべき点がありましたので説明したいと思います。



議案に対する賛否の表明の重要性

昨年4月から施行されている館山市議会基本条例を策定する過程で、議案に対する議員の賛否の表明は、
市民が議員を評価する大きなファクターであることから、第11条に『態度表明等』として
「議会は、すべての議案に対する各議員の態度を表明するとともに、
議員の活動に対する市民の評価に資する情報の提供に努める。」と定めております。


つまり、議案は提案理由が説明されますので賛成の場合は討論に参加しなくとも理解できますが、
反対の場合はなぜ反対なのか討論でその理由を説明しなければ、
市民に評価してもらう情報を提供したことになりません。


議会基本条例で求めていることは、なぜ反対したのか不明のままで議決することがないように、
議員同士の討論における論理的な主張(議論)の上で態度表明することであり、
そのことがより洗練された議会となり、議会の信頼性を高めるものになるのです。



委員会における討論、採決

今回の文教民生委員会の議案第57号
「老人福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定」と
建設経済委員会の議案第58号
「館山市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例の制定について」では、
修正案が提出されました。


議案第57号は、老人福祉センターの入浴料について、現行無料を一人200円徴収しようとするものです。
しかし、値上げの理由とした根拠が5年前のアンケート調査結果であったり、
近隣市町の使用料が高いとの理由についても、施設そのものに格段の差があり比較にならないことや、
鴨川市では無料であることが明らかになりました。

また、館山市の当該施設(風呂)は、娯楽施設というよりむしろ低所得の高齢者の生活支援といった面があり、
これらのことを勘案して一挙に200円とするのではなく、
100円の値上げにすべきであるとの修正案が提出されたのです。

この修正案に賛成の討論があり、採決の結果委員5名のうち3名が賛成し可決しましたが、
2名が賛成しませんでした。

しかし、反対討論がなかったために、なぜ賛成しなかったかは不明です。


同じように議案58号のごみ処理、し尿処理手数料の値上げについても、
ごみの搬入単価(10キログラム)を一律20%アップの180円としたために、
近隣の南房総市、鋸南町の154円、鴨川市の120円から比べると極端な差が生じ、
これでは市民の理解が得られないことから、私が160円の修正案を提出したものです。

この修正案にも賛成の討論があり、採決の結果文教民生委員会同様、
委員5名のうち3名が賛成し可決しましたが、2名は賛成しませんでした。

これも反対討論がなかったためになぜ賛成しなかったのか不明のままでした。


ここで問題なのは、提案理由を付けた修正案が可決されたので問題は発生しませんでしたが、
仮に否決されてとしたら、反対(否決)する理由が全く明らかにされないで否決されるという、
議事運営上あってはならないことが起こることになったわけです。


修正案に賛同できないのであれば、堂々とその理由を述べ反対しなくてはなりません。

議員各位には、「議員の賛成反対の討論の中身によって、市民に議員を評価してもらおうとしている。」
議会基本条例の趣旨を改めて認識してもらいたいと思うのです。



本会議における討論、採決

議会最終日の本会議において、委員会に付託された議案について、
委員会でどのような議論がなされたか委員長の報告があります。

この委員長報告に対する質疑が行われ、当該委員会以外の議員も委員会での審査について質すことができます。

今回の修正案に対する審議内容について、ある議員から委員長に質疑がありました。
委員長は、議員が指摘した方向からの議論はなかったと説明したことから、
当該議員はそれらを基に原案及び修正案に対する反対討論を実施しております。


委員長報告に対する質疑は、過去に私も一議員の時に実施しておりますが、
議員同士の活発な議論が求められている今日、本会議の委員長報告に対する質疑は、
議案に対する多方面からの議論が期待できますので、今後とも積極的な取り組みを望むところです。


さて、委員会で修正案に対する反対討論がなかったことをお話ししましたが、
本会議では反対討論が行われました。

この修正案に対する反対討論は、論理的で立派なものであったと思っています。

できるなら、委員会においても反対の理由を整斉と主張されたなら、
委員会における議論がより洗練されたものになったのではないかと思うしだいです。

今回の議会最終日をインターネットで見ていた私の友人から、
「議案に対する討論が活発になされており、見ていてとてもおもしろかった。
館山市議会が本当に機能してきているように感じました。今後とも頑張ってください。」
とのメールをいただきました。
ありがたいことと思っております。
今後ともご期待に沿えるよう尽力するつもりです。



おわりに

過去の市政報告でも申し上げたことがあったと思いますが、
元安孫子市長で民主党政権時代に消費者庁長官にも就任された福嶋浩彦氏の「議会改革のセミナー」における講演が、
今日の私の議員活動に大きく影響していると思っています。

福嶋氏が主張されるのは、
「議会改革の根幹は、地方自治の二元代表制をしっかりと認識し、その一翼を担う議会がいかに機能するかであり、
他方市長をはじめとする執行部が、議会に対して真摯に向き合うことが不可欠である。」
と言ったような内容であったと記憶しています。

福嶋氏が3期務めた安孫子市長のときは、執行部提出の議案に対する議会からの修正案は、
予算をはじめ多くの議案で毎回のように出されたとのことです。

このことに対して福嶋氏は、我孫子市議会はしっかり機能しており、その対応に敬意を表したとのことでした。

そして、議案に対する市長(執行部)の考えを丁寧に説明し、理解を得るように努めたとのことで、
議会とともにより良い結論に導くための努力は大いに見習うべきです。


館山市議会の場合、市長(執行部)の提出する議案の9割以上が原案可決されています。
しかし、執行部の提出する議案をすべて可決するのでは、議会の存在価値がありません。

議会が最も注意しなければならないのは、議案に是々非々で対応することなく、
市長与党と称して市長(執行部)の追認機関となってしまうことです。

自治体における2元代表制の一翼を担っている議会が、一方の市民の代表であることを再認識し、
真に市長(執行部)とともに市民福祉の向上につながる自治体運営に寄与していかなければならないと
思うしだいです。



  館山市議会 議長  榎本 祐三










2016-07-08 up


「榎本祐三市政報告」


平成28年 市政報告 第3号(通算第54号)



館山市議会 議長  榎本 祐三 

 はじめに

 広域ごみ処理施設建設関連

 参議院議員選挙関連

 おわりに




はじめに


私が市議会議長になってから1年が経過しました。

この間、本多副議長をはじめ議員各位並びに議会事務局職員の絶大なるご支援のお陰で、
大過なく議長の職務を全うすることができ、感謝しております。

そしてこの度、新たに副議長になられた石井信重議員に大いに期待しているところです。

館山市議会は、昨年4月の議会基本条例の施行により、議員の活動が今まで以上に活性化してきたことは、
先の市政報告でも申し上げたとおりです。

このような市政報告も、以前は私を含め数人の議員だけしか実施しておりませんでしたが、
現在では半数以上の議員が自分の市政報告を文書で実施しております。

中には新聞の折り込みで市政報告を実施し、市民全体に活動報告をしている若い議員もおり、
議員からの情報発信が積極的になされていることは、極めて意義のあることと思っています。

特に一昨年4月から我々4名の議員で発動したHPを継承して、
館山市議会 会派別HPを昨年5月から発動したことにより、
議員の情報発信は県南13市の中で群を抜いて活発になりました。

他の市議会では、議員個々のHPで情報発信するのはありますが、
議会が会派別に情報発信するのは初めてであります。
インターネットで awanew.com をアクセスされると表示されますので、
興味のある方はぜひ見ていただきたいと思います。


さて今回の市政報告は、房日新聞でも報道されております広域のゴミ処理施設建設関連の問題と、
この市政報告を皆様が読まれる頃には決着していると思われます参議院選挙関連について、
一地方の市議会議員の立場ではありますが、考えているところを報告したいと思います。



広域ごみ処理施設建設関連

この問題に関しては、まず広域とはどのようなことを言うのか、
その現状を説明して今回のゴミ処理施設建設に関する問題をお話ししたいと思います。

安房郡市広域市町村圏事務組合の現状

私は議長になった昨年5月に安房郡市広域市町村圏事務組合(広域)の議員になりました。
安房郡市広域市町村圏事務組合は、現在では3市1町(館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町)で構成しておりますが、
合併前は11市町村の構成でした。

各構成自治体議会から2名が広域の議員に指定されておりますが、
任期は2年でどの議会も議長と他の1名が指名されております。

館山市の場合は議長と前議長の当て職になっており、議長になれば4年間広域の議員を勤めることになります。
他市町の場合は、2名が同時交代する場合もありましたが、今回のゴミ処理施設の建設問題に関して、
議会の対応が十分にできなかった反省もあり、館山市以外の議会も必ず1名が残り、
継続して議会運営することができるようにしたところです。

また、安房郡市広域市町村圏事務組合で実施している主な事業は、
消防、衛生(夜間救急医療、当番医等の医療、火葬場運営、粗大ごみ処理)及び職員採用試験等で、
事務局職員は局長以下13名(環境施設整備推進室6名を含む)で各構成市町から派遣されております。

また、今回のゴミ処理施設の建設のような大きなプロジェクトの場合は、
環境施設整備推進室のように追加して担当職員を構成市町から派遣しています。

平成27年度の予算からすると、安房郡市広域市町村圏事務組合の事業で最も大きなものは消防事業で、
常備消防職員263名の給与をはじめとしてその経費は、
毎年約23億円で組合予算全体約32億円の約7割を占めています。

このように安房郡市広域市町村圏事務組合は、消防をはじめとして広域で実施することにより効率的、
効果的な事業を担当しており、構成自治体にとっては欠かすことができない組織と言えます。


今回のゴミ処理施設建設の問題

今回のゴミ処理施設の建設については、老朽化する各自治体のごみ処理施設を更新するにあたり、
これを統合して実施することにより、効率化を図ろうとしたものです。

ちなみに現在の3市1町が年間のゴミ処理に要している総額の費用は約22億円もあり、南房総市の白浜地区などは、
焼却施設がないために他市の施設で焼却してもらっており、その費用は年間1億円にもなっていると聞いております。

このように、現状を踏まえると個々の自治体で対応するよりも、広域で統合して実施する方が効率的であることから、
構成市町の合意の元で平成14年頃から広域のゴミ処理施設建設の話が持ち上がったと聞いております。


建設場所の選定

平成19年に候補地の選定が開始され、富浦町大津地区が最有力候補地となり、
平成22年から23年にかけて地権者に対する説明、地区に対する説明会等が実施されています。

平成22年から最大の地権者(ゴルフ場を計画していた企業)に対して売却のための交渉を行ってきましたが、
平成24年9月に相手企業との交渉が成立せず、富浦町大津地区での建設は断念することになったものです。

その後、広域の議会全員協議会で富浦町大津地区での建設断念と新たな候補地選定の必要性が報告され、
新候補地の抽出を各構成自治体が実施することになりました。

しかし、候補地は南房総市から提出された大貫地区だけで、他市町からは候補地の提案がなかったことから、
南房総市千倉町の大貫地区が選定されたものです。


建設場所決定後の経過

平成24年11月の大貫地区選定以降、大貫地区の区長・役員に対する説明、住民説明会が平成25年に頻繁に実施され、
住民説明会には地元の南房総市長も出席されて理解を求めるとともに、用地買収に係わる交渉等が実施されています。

そして平成26年5月に大貫地区と「広域ごみ処理施設の建設等に関する基本協定」が締結されています。

この間土地の取得に関して、専門的な見地から司法書士、弁護士からの指導も受け、
平成27年1月に大貫財産管理委員長他委員6名と「大貫共有地の権利取得に関する協議書」が締結され、
同年2月の広域議会で財産取得議案が可決され、土地の買収がはじまりました。

しかし、平成28年当初予算要望書作成のため共有物分割訴訟の費用について、
千葉県内でも土地の訴訟に詳しいT弁護士に相談したところ、大貫共有地は入会地での可能性が高く、
共有物分割訴訟では敗訴する可能性があると指摘されました。

その後、土地の訴訟に詳しい他の弁護士や千葉県収用委員会事務局等の意見も聴取して、
解決の方法を模索したものの、何れの手続きでも買収には長期間を要し、難しいことが判明したのです。

したがって、既に環境アセスメント調査等で2億円近い投資があるものの、
先の見えない土地の買収に長期間を要し、さらにその結果が必ずしも広域に有利に働くとは限らないことから、
大貫地区の建設を断念することになったものです。


住民監査請求と監査結果

このような行政の対応に対して、
住民の5人の方から「血税2億1000万円をドブに、広域組合は責任を明確に」と新聞報道されたように、
5月25日付で監査請求がなされました。

私は、安房郡市広域市町村圏事務組合の議会から選出される監査委員になっており、
この紙面でその結果を報告するわけにはいきませんが、
監査の結果については監査報告の期限(7月25日)までに報告されますので、ぜひ読んでいただければと思います。

何れにしましても、2億円以上の血税を使ったのにもかかわらず、
結果的に事業を中止することとなったことに対しては、当該事業に携わる者として猛省したところです。



参議院議員選挙関連

私は自民党員ですので政府与党の応援をするのは当然であると指摘を受けても反論の余地はありません。

しかし、今回の選挙で野党の民進党、共産党、社民党、生活の党が「安倍政権を打倒する」一点で共闘し、
選挙を戦うことに日本の政治の劣化を痛切に感じております。

以下、それらのことに関して一地方議員ではありますが、考えていることを述べたいと思います。


政策の一致がない野合

そもそも国の政治を担う者が共闘するためには、政治の理念と重要な政策の一致がなければなりません。

6年半前自民党は衆議院選挙に敗北し、民主党政権が国民の期待の内に誕生しました。
しかし民主党政権の国政は、ほとんどが国民の期待を裏切るものでした。

それは、政権が最も重視しなければならない「国民の生命と財産を守る」という、
基本中の基本を実行できなかったことと、外交、防衛、経済と言った政策に一枚岩で対応できなかったことが
主な要因ではないかと思います。

民主党は旧社会党の議員から小沢さんのようなガチガチの保守議員が、
自民党政権を倒す一点で集まった政党ですので、政治の方向性に一貫性があるわけがありません。

民主党政権下で総理になられた方3名を見ると、
一国の総理としての見識や胆力があったのは野田さんだけではなかったかと思います。

今回の選挙で野党の民進党、共産党、社民党、生活の党が「安倍政権を打倒する」一点で共闘し、
選挙を戦うわけですが、外交、防衛、経済の政策が全く異なる4党が勝ったとして、その後はどうなるのでしょうか。

少なくとも国の基本政策の一致がなければ、国民に対し無責任と言われてもしかたがないのではないでしょうか。


キャッチフレーズに注意

共産党は、先の集団的自衛権の一部行使を認めた平和安全法案を「戦争法案」と決めつけ、
党の選挙ポスターにも社民党同様「戦争法案反対」と表示しています。

誰しも戦争を好むものはおりません。

かって自衛隊は、戦争をする組織として宣伝され、反対運動の標的にされたのを今でも思い出します。

それは「戦争反対、自衛隊反対」と言う短絡的なキャッチフレーズを利用した
自衛隊弱体化の宣伝のなにものでもありません。

残念なことですが、この短絡的なキャッチフレーズが国民の感情を刺激し、
冷静に論理的に話し合われなければならない外交・防衛と言った重要政策が、
感情論や観念論で語られることに危機感を持っています。

「安倍内閣の暴走を止める」これが、国政選挙のキャッチフレーズでいいのでしょうか。
もっと重要な政策の対案を示した選挙になってもらいたいと思っています。



おわりに

今回の市政報告では、館山市政に関連する安房郡市広域市町村圏事務組合(広域)のことに関して、
報告させていただきました。

私自身議長になって広域の議員を指名されなかったら、
今回のゴミ焼却場の建設に関しては報告できなかったと思います。

今回の私の報告で、広域の事業について市民の皆様に少しでもご理解いただければありがたいと思います。
何れにしましても、消防事業(常備消防)をはじめとして広域の事業は、参加自治体にとって不可欠なものであり、
今後とも効率的な運営に寄与できるよう、広域の議員としての職責を果たして行くつもりです。

今回の大貫地区ゴミ焼却場建設断念に伴い、
今後老朽化した現状の焼却炉をできるだけ延命して使用しなければなりません。

それは、ゴミ焼却場の建設には、計画から完成まで約10年を要すると言われており、
それまでは現状の焼却炉を使わなければならないからです。

炉の寿命は15年から20年と言われていますが、関係自治体の炉はほとんどが30年を経過しており、
極めて厳しい状況にあると言わざるを得ませんが、今後人口の減少を見定めた場合、
当初の計画よりかなり縮小した設備でも対応できるものと考えられます。

したがって、今一度現行の広域のゴミ処理施設建設にこだわることなく、
ゴミ処理施設建設に関する国の補助制度等も精査し、
改めて各自治体で検討しなおす必要があるものと考えております。


  館山市議会 議長  榎本 祐三










2016-04-04 up


「榎本祐三市政報告」


平成28年 市政報告 第2号(通算第53号)

 
館山市議会 議長  榎本 祐三 


はじめに
総合計画と総合戦略
食のまちづくりについて
まちづくりの実現と財政状況について
期待される市議会への脱皮
  請願・陳情の手引きの制定
  政治倫理条例の制定
おわりに



はじめに

桜の花も満開になり、春の訪れは心も体も前向きにしてくれます。
私のような年齢になってもそうであることに感謝し、微力ながら館山市をはじめこの地方の発展のために尽力して行きたいと決意しているところです。

さて、年度末になると小・中学校の卒業式、幼稚園の卒園式があり、市議会議員としての立場で参列しております。
そして毎年生徒・園児の成長を実感し、整斉と実施される式典に喜びも感じております。

中学校(2中)の卒業式における生徒の態度は、卒業生はもちろん在校生も極めて立派でした。
また小学校では、卒業生一人一人が将来の夢や、両親や今日までお世話になった方々への感謝の気持ちを大きな声で発表するなど、その純真さに感動さえ覚えました。

さらに幼稚園においては、あどけなさが残る中でも一人一人が立派に修了証書をいただき、また、卒園の歌を大きな声で歌い、大勢のお母さん方が子供の成長を実感して、涙していたのが印象的でした。

最近の新聞・テレビの報道では、若い親が小さい子供を死に至らしめる悲しい事件が多発しているような気がします。
世の中がどのように変わろうとも、親が責任をもって子を育てていくことは、自然界の動物の摂理ではないでしょうか。

しかしながら、親の責任を自覚していない親になってはいけない人たちが親になってしまい、このような悲しい事件が多発しているような気がします。子供は親を選べません。
子供のころから道徳とか倫理と言った面を育み、親になっても誤ることがないよう家庭でのしっかりした教育が必要であると痛感しています。


さて今回の市政報告は、3月議会における主な議論とその経緯について、並びに議長として市政運営に関して考え取り組んでいることを報告したいと思います。



総合計画と総合戦略

前回の市政報告でも、館山市が「第4次総合計画」と地方創生の「まち・ひと・しごと総合戦略」を策定し、4月から発動することをお話ししました。
今回の3月議会では平成28年度予算の審議があり、これらの総合計画、総合戦略を実現するためにどれだけ具体的に予算化されたのかを、チェックする必要があります。


そもそも総合計画や総合戦略は、5年先10年先の館山市の将来像を描いたものですが、それらの実現のために毎年事業の予算化を着実に進めなければ、計画は絵に描いた餅になってしまいます。

例えば総合計画では、基本目標4に基盤整備として「生活基盤が充実し、快適で暮らしやすいまち」を掲げ、住環境の充実や市道の整備等、数多くの目標を掲げています。
しかし、町内会や区からの下水道整備等の要望が実現するのは、10年も20年も先になっているのが現実です。
アドバルーンやキャッチフレーズだけでは、行政の信頼を失うことになりかねません。

限られた予算であるならばなおさらのこと、市民の理解も得たうえで中・長期的な計画に沿って予算化し、着実に実行していくことで市民の理解も得られるようにしなければならないと思っています。



食のまちづくりについて

今回の議会最終日の「平成28年度一般会計予算」の採決において、食のまちづくり計画に参画してきた龍崎滋議員から付帯決議が発議されました。

既に房日新聞でも報道されておりますが、どうして付帯決議が発議されたのか、その経緯・経過をお知らせしたいと思います。

「館山市まち・ひと・しごと創生総合戦略」で、館山市は「海の魅力に磨きをかける(海の魅力UP)、食の豊かさで人をひきつける(食の豊かさUP)、若者の夢と希望をかなえる(若者の元気UP)、未来に誇れるふるさと愛をはぐくむ(ふるさとへの誇りUP)と4つの基本目標を掲げ、館山市の創生を目指すことにしました。

特に食の豊かさで人をひきつける(食の豊かさUP)の取組は、「食のまちづくり計画」として掲げた館山創生の目玉でもあり、市長も27年の元旦の房日新聞に取り組みに対する強い意気込みを述べていたところです。

議会としても、館山市の発展のためには1次産業の活性化が不可欠であるとの認識から、この取り組みの後押しをするために、特別委員会を設置して「地産地消条例の制定」に向けた取り組みをはじめています。
また「食のまちづくり計画」は、市役所のホームページでも配信され、関心をもった他の自治体の数議会が館山市に視察に来ております。


しかしながら、構想は立派でも具体的な進捗がないために、視察に訪れた他市の議員から反対に「頑張ってください」と励ましの言葉をいただいていると言うのが実態です。

「食のまちづくり計画」では、拠点整備の一部が完成し、平成29年度にはグランドオープンすることになっていたわけですが、その計画の実現のための予算が全く計上されていないことから、「食のまちづくり計画」をしっかり進めるよう求めたものです。



まちづくりの実現と財政状況について

このように総合計画、総合戦略をいかに掲げたところで、年度ごとの予算と連動していなければ、意味がありません。
総花的な総合計画、総合戦略には誰も反対する人はいないでしょうが、その計画を実現するための具体的な施策・事業の取組が重要となります。

今回の付帯決議は、「食のまちづくり計画」だけにとどまらず、総合計画、総合戦略の実効性に警鐘を鳴らしたものと言えます。

しかしながら館山市の財政状況は、過去にも申し上げましたが経常収支比率(経常的収入で経常的支出を賄う比率)が96.4%(26年度決算)と極めて高く、自由に使える財源が枯渇しており、財政が硬直化していることは、従前から監査委員の監査報告でも指摘されているところです。


館山市の財政は、小泉改革(三位一体の改革)の平成20年ころは窮地に陥りました。
財政調整基金が数百万円まで落ち込み、事業を実施するために庁舎の建設基金をも取り崩して対応し、市民で構成する行財政改革委員会も発足し、職員の削減や職員給与も5%カットするなど行財政改革に取組んできました。

このような取り組みの効果も否定はしませんが、一番大きい好転の要因は地方交付税の増額でした。
平成20年当時約28億円であったものが、今日では約38億円になっており、実に10億円もの増額になっていることが要因であったと言えます。

過去の市政報告でも申し上げておりますが、財政力指数が0.58という館山市は、必要な財源を自前で確保できないため、国のさじ加減で財政運営が大きく左右されるという現実を議員・職員は勿論のこと、市民の皆様にも認識していただくことが必要であると思っています。

社会保障費の扶助費が毎年数千万円単位で増える現実にどのように対応するのか、総合計画や総合戦略には具体的に示されていませんが、行政の無駄を今一度精査する必要があり、議会での議論も含め新たに組織された行財政改革委員会が機能することに期待しているところです。



期待される市議会への脱皮

私が議長に就任後は、平成27年4月1日から施行された「議会基本条例」に沿って議会運営を行い、昨年10月31日には初めての市民に対する議会報告会も実施しました。
まだまだ改善すべき点はありますが、大きな進歩であったと思っています。


特に議長として感じていることは、議会が決議することが多くなったということです。

つまり、決議によって議会の意思を執行部や国・県に伝えることが多くなっていると言うことです。
従来であれば、執行部の提案した議案を承認するだけの議会が、問題のある議案等に対しては、議会としての意思を決議・付帯決議として明らかにして、執行部や国・県にその意思を伝えるということは、議会が機能しだした証ではないかと思っています。



さらに議会基本条例に沿って議会が機能するために、以下のことにも取り組んでいます。

請願・陳情の手引きの制定

請願・陳情は、市民の皆様が議会を通じて市政に要望する手続きで、請願・陳情が議会に提出されることは、市政に市民の意思を反映する有効な手段と考えています。
議会基本条例の制定により議会改革が進んだことも影響したのか、昨年12月議会、3月議会と市民の皆様からの請願・陳情が多くなってきたような気がします。


そこで、請願・陳情を正しく認識していただき、適切に措置するために請願・陳情の手引きを制定することにしました。
6月議会には制定できるものと思います。

請願は、憲法第16条で認められた国民の権利の一つで、国または地方公共団体の機関に対し、文書により要望を申し出るものです。

したがって請願は必要とする要件が整っていれば、議会は受理を拒むことはできません。
市民の皆様が執行部に要望書を挙げても、なかなか実現できないこと等は、遠慮なく議会に請願していただきたいと思います。

ただし、請願には紹介議員が必要であり、皆さんが応援している議員を活用して下さい。
ちなみに紹介議員は、当該請願の説明責任を負うことになります。


陳情は、内容的には同じですが、紹介議員を必要としません。
したがって、請願とは違って必ずしも受理されるとは限りません。

それらの内容も含めて「請願・陳情の手引き」で明らかにしています。

議会の承認の後に市議会のホームページに掲載されますので、参考にしていただければと思います。



政治倫理条例の制定

私が議会改革特別委員会の委員長の時、議会基本条例の制定と並行して政治倫理条例の制定も当時の議長から諮問されておりましたが、時間的な制約から政治倫理条例の制定はできませんでした。

そのため私が議長になった昨年の6月定例会において、議会改革特別委員会を再度立ち上げ、政治倫理条例の制定に向けた作業を開始しました。


検討作業は瀬能孝夫委員長を中心に毎月実施しており、先進議会の条例とモデル条例を基に概案を作り、その概案に対する全議員のアンケート調査結果を参考に検討案を作成し、条文の細部を審議してきました。

既に個々の条文の全ての審査が終わり、現在は全体的に審査する段階になっており、6月議会には「館山市議会政治倫理条例」の制定について発議できそうです。
最終的には市議会ホームページで内容をお示して、パブリックコメントとして市民の皆様のご意見も聴取する予定になっております。


この条例の制定によって議会改革の2本の矢「議会基本条例」「政治倫理条例」が揃うことになり、我々議員が活動する上での規範ができ上がることになります。

本来であれば、政治倫理条例は執行部にも必要なものであり、館山市としての政治倫理条例が制定されることを期待するものです。



おわりに

「館山市第4次総合計画」「館山市まちひとしごと総合戦略」が4月から発動されましたが(総合戦略は既に発動された部分もあります)、「まちづくりの実現と財政運営」のところでも申し上げましたが、館山市のまちづくりは財政的に決して楽なものではありません。

総合計画の中では、最後の大項目の7に「市民と行政が協力しともに考えともに築く持続可能なまち」として「財政の安定と健全化」を中項目に掲げ、計画事業に「行財政改革の推進」が示されていますが、具体的に何を実施するのかは「公共施設等総合管理計画の策定及び実施」以外は見つかりません。

今後、行財政改革委員会の取組に期待するところでしょうが、私は厳しい財政状況を市民の皆様にしっかり認識してもらうことも必要であると思っていますし、議会が厳しい目で予算の執行を監視することが重要であると思っています。


私が過去に指摘したゴミ再資源化事業のように、随意契約から競争入札になったら、年間数千万円減額になり、契約期間の5年間を考慮すると約2億円にもなっていることに、執行部は猛省しなければなりません。


議会は執行部と協調して行くのは当然ですが、しっかりと行政執行を監視することが本旨であること忘れてはならないと思っています。 


  館山市議会 議長  榎本 祐三






 
 2016-01-05 up


平成28年 市政報告第1号(通算第52号)

榎本祐三の「市政報告」

  新年おめでとうございます
市長と議会の関係
 ・二元代表制の認識
 ・積極的な一般質問の実施
 ・透明性の追求と論理的思考
館山市の財政について
館山市の創生について
おわりに

  館山市議会 議長 
館山市議会議員
榎本 祐三



平成28年の新春を皆様どのようにお迎えでしょうか。
本年が皆様にとりまして、また館山市にとりまして平穏で実りある年となることを期待して止みません。


私も議長に就任してから8か月が経過しましたが、
副議長をはじめ議員各位並びに議会事務局職員の支援・協力のお蔭で大過なく議長の職務を遂行しており、
関係者の皆さんに改めて感謝をしているところです。

さて、今年は7月に参議院議員の選挙がありますが、
先の安全保障関連法案の特別委員会における採決の有効性や法案そのものが憲法違反とした疑義が続き、
また、法案に賛成する議員を次の選挙で落選さようと言った運動も展開されているようです。


私達地方議員が国政の問題に関心を持ち、自己の意思を明確に表明することも勿論大切です。
しかし、私達地方議員が全力で取り組まなければならないのは、
自分たちの住む地方の問題であって国政の問題ではないと思っています。


国政の問題に取り組みたいのであれば、国会議員を目指すべできであると思いますし、
私達地方議員の国政の問題に対する意思表示が、落選させる運動に繋がるのであるならば、
地方議員としての活動の成果はどのように評価されるのか、はなはだ疑問です。


私達地方議員は、このような運動に左右されることなく、
国政に対するしっかりしたスタンスを保ちながら、
自分たちの住む地方のために議員活動をする必要があります。

地方議会・議員の使命は、
館山市議会基本条例の目的にも明記しているとおり
「市民の負託に的確に応え、市民福祉の向上及び市勢の発展に寄与する。」ことであり、
議員がこの目的にどれだけ取り組んでいるかを評価していただきたいと思っています。



そして、議会が市長に追認するだけであってはなりません。
議会としての意思を明確にして、市民の負託に応えることができなければ、
議会の存在価値はないと思っています。


館山市議会が真に二元代表制の一翼を担う議会となるよう、微力ですが真摯に取り組む覚悟ですので、
今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。



今回の市政報告は、議長として認識している「市長と議会の関係」「館山市が抱える大きな課題等」
について、私なりに考えていることを報告したいと思います。




◆市長と議会の関係

市長と議会の関係について改めて言及するのは、
議長として議会・議員がいかにあるべきかを今一度整理しておきたいと考えるからです。
それは、ややもすると市民の皆様も誤った認識で議会を見ているのではないかと懸念されるからです。



二元代表制の認識

先にも申し上げておりますが、地方自治体は首長と議会という二元代表制をとっています。
つまり、選挙で選ばれた首長と議員は、
それぞれ自分を選択してくれた市民に責任を持ちながら自らの責務を果たして、
二元代表制をしっかり機能させていく必要があります



国会の議員内閣制と異なり、与党や野党ではなく、全議員が是々非々の立場で議論し、
議案が市民の利益になるのか、より良い地域づくりに繋がるのか等を見極め議決するのが

地方の議会なのです。


私が1年生議員の時、予算の修正案を提出したことがありますが、
その時、ある古参の議員から「君は市長を不信任するのか」と言われたことがあります。
私はこの言葉を聞いて、愕然としたのを今でも思い出します。



市長が提出した議案が全てそのまま通るのであれば、議会はいらないと言うことになりますし、
議案が否決されたり、修正されたりしたら自分の名誉や権威に関わると思っている首長がいるとしたら、
二元代表制を理解していないと言ってよいでしょう。 
むしろ、議会の修正、否決に真摯に耳を傾ける首長でなければ、市政の健全性は保たれません。



また、市長が議会に与党を作り、事前に与党と調整して同意を得た議案を提出すれば、
議会審議は形式的なものになります。

質問するのは市長与党ではない議員ばかりで、審議の中では反対意見ばかりだったのに、
採決をすると市長与党の圧倒的多数で可決されるということも起こり得ます。



これでは市民から見てきわめて分かりにくく、悪い意味で行政と議会が癒着していることになります。

市民にとっては
・議員がどのように考え
・何を提案して
・どんな議論の結果
・誰の責任で何が決まったか
という、自治体の「議会運営の基本的なこと」が見える必要があるのです。


このようなことから館山市議会基本条例の目的には、
議会が二元代表制の一翼を担う市民の代表機関であることを、しっかり明記しているのです。



積極的な一般質問の実施

現市長が就任された直後の私の一般質問に対して、
匿名の市民の方から「お前は共産党か、自衛隊出身だろう。市長をいじめてどうするつもりだ。」
と言ったような電話をいただいたことがありました。


つまり、私の一般質問で自分が応援した新任の市長が窮地に立たされるのに抗議したものでしたが、
議員の一般質問にこのような抗議をする民度に、
とても残念な気がしたのを今でも忘れることができません。



一般質問とは、
「議員が当該地方公共団体の行政全般にわたり、執行機関に対して説明を求めることを言う。」
とされており、行政の監視と政策提言が使命である議員の活動の中で、
最も重要視されるものであると思っています。


議員が議会基本条例の目的にも明記されている
「市民の負託に的確に応え、市民福祉の向上及び市勢の発展に寄与する。」ためには、
一般質問を通じて実施することが何よりもまして大切です。


それは、本会議の議場で市民の傍聴というオープンな中で、
議員と執行部が白熱した議論を尽くすことが、
市民に説明責任を果たすうえで必要な権利であり、義務であると考えるからです。



したがって、一般質問をしない議員は、その権利と義務を放棄したことになり、
議員としての重要な活動をしていないことになります。


私はこのような考えから、
議員になってから議長になるまで一度も欠かすことなく一般質問を実施してきました。
勿論副議長の時も実施しております。


今日では多くの議員が最初の当選以降欠かすことなく一般質問を実施しており、
望ましいことと思っております。

一般質問をあまり実施されない議員の皆さんにも、
一般質問への取り組みを積極的に実施していただきたいと期待しているところです。



◇透明性の追求と論理的思考

私は、地方自治経営学会や市町村アカデミーの議員対象のセミナーに
極力参加するようにしております。


かって「地方議会の役割」に関するセミナーに参加し、パネルディスカッションで
「地方議会のこれからの役割というのは、
 住民に代わっていろいろなかたちで説明責任を明らかにせよと行政に迫る、
 透明性と説明責任の追及がこれからの議会の大きな役割だろう。」
と話されたのを記憶しております。


そしてこのセミナー以降、
私の一般質問では、執行部に透明性と説明責任を追及することとが多くなりました。


特に館山市のゴミ再資源化事業のペットボトル処理事業について、
同じ業者が実施しているのにもかかわらず、
随意契約であったことから南房総市の約3倍になっていることの追求は、
行政の不透明さの追求そのものでありました。



その結果、私が提案した「館山市の随意契約のガイドライン」ができ、
ほとんどが随意契約だったゴミ再資源化事業は、平成25年度から競争入札になり、
当該事業全体で年間約3700万円の減額、
ペットボトル処理事業に至っては、今までの約半額になるという事態になったのです。



このような大幅な減額に対して執行部の答弁は、
「競争心理によって安くなったとの認識でいる。」とのことでしたが、
ペットボトル処理事業が約2500万円から約1200万円になった事実をどのように説明するのか、
執行部には裁判が終わったのですから、
これらの疑問に対してしっかり市民に説明する責任があると思っています。


またこのセミナーの中では、説明責任と透明性に加えて、
議員は勢いではなく物事をじっくり考えて、論理的に考え発言することも指摘されました。



物事を論理的に考え主張することに関しては、自衛隊の幹部教育で徹底的に求められたことです。

自分の主張を納得してもらうためには、論理的な思考に基づく発言でなければなりません。

今後とも心して対応したいと思っています。




◆館山市の財政について

館山市政に関与する者として、私は館山市の財政に従来から危機感を持っており、
そのために行財政改革には特に注目し、執行部にも意見を申し述べてきました。



私たちの館山市は、館山市の税収だけでは財政運営できない自治体です。


いわゆる地方交付税の交付団体で、国のさじ加減で財政運営が大きく左右されるのです。
そのことをまず私たちは認識しなければなりません。


かって、この地方の花火大会が不景気のため軒並み中止になったことがありました。
そのとき館山市だけは従来通り開催したのを記憶しています。

それは、館山市の花火大会は企業の支援もありますが、
市民の寄付による花火大会であったからできたと言われています。


中止した自治体の花火大会は、大手企業の莫大な支援で実施していたことが原因で、
企業の支援が従来のように得られないために実施できなかったとのことでした。


私はこのような現実を直視すると、
館山市は身の丈に合った取り組みができる自治体ではないかと思っています。
そして館山市民の行政に対する認識も、とても協力的ではないかとも思えるのです。



今後の行財政改革については、経常的支出の削減に目を向け、
従来の既得権にこだわらず抜本的な削減の取組が必要であろうと思っています。

そして市民の皆様にもしっかり説明して、協力してもらうことが必要です。
無い袖は振れないのです。




◆館山市の創生について

4月からいよいよ、先に答申された
・館山市の第4次総合計画(前期基本計画)と
・地方創生のための総合戦略
が発動します。

これらの計画、戦略がどれほど具体的に進められるかによって、館山市の創生が決まります。

館山市の総合戦略を概観すると
・基本目標が示され
・それを実現するための目指す方向性
・講ずべき施策
・具体的な施策内容(主な事業等)が明記されています。
特に最終的な取組である具体的な施策内容については、事細かに示されています。



しかしながら、基本計画では施策の担当部署が示されていますが、総合戦略では示されていません。


つまり責任を持って取り組む部署が示されていないために、
実現の可能性が極めて希薄になっていると思うのです。



この件については、別表を作って担当部署を明記することを提言するとともに、
担当する部署に実現のための工程(実施計画)を明示させること、
そして達成率等をチェックして行くことを提言するつもりです。




◆おわりに

前回の市政報告でも申し上げましたが、
議会基本条例の施行後、議会として市長(執行部)にものを申す、
つまり議会の意思を市長(執行部)に明確に伝えるようになってきたと思っています。

そして、会派別HPの活用によって、市民に対する情報発信も極めて積極的に実施されており、
議会に対する市民の皆様の認識も高くなってきているような気がします。



今後は、2016年の抱負でも申し上げておりますが、館山市の抱える大きな課題について、
議会基本条例で定めている議員同士の「自由討議」を活用して、
大いに議論し説明責任を果たして行きたいと考えております。


また現在、議会改革特別委員会で審議されている「政治倫理条例」が、
4月に施行できる目途が立ちました。

議会基本条例に続いて議員発議の条例ができるわけですが、この策定作業を通じて、
参加している議員の意識レベルも大いに上がったものと思われます。



4月から総合計画(前期基本計画)と地方創生の総合戦略が発動しますが、
これらを着実に推進させていくために、議会の役割は益々重要になっています。


議員一人一人がこのことをしっかり自覚して、責任ある議員活動をする必要があると思っています。
議会が真に市民の皆様から信頼され期待されるよう、議長として職責を全うするつもりです。


  館山市議会 議長 
館山市議会議員
榎本 祐三







 2015-10-05 up


平成27年10月 市政報告第4号(通算第51号)

榎本祐三の「市政報告」

はじめに
「決議案件」
  付帯決議(指定管理者の指定関連
通学費無料化の決議
第三者委員会委員の早期委嘱の決議
議会報告会の実施
おわりに
 


はじめに


平成27年第3回定例市議会は、9月1日から9月28日の28日間で実施されました。

議長に就任してから4か月が経過し、定例市議会も2回目となりましたので、
議会運営にもだいぶ慣れてきました。

特に、4月1日施行の議会基本条例に基づいて議会運営する中で、
議員の質疑・討論が活発化し、議会の最終日における終了時間が、
過去に私が経験したことのない午後12時30分を過ぎるまでとなったことは、
議会が大きく変わろうとしている証です。

また今回の市議会では、議会として執行部に決議を表明する案件が3件あり、
私が望んでいた執行部にしっかり意見が言える議会に、
近づきつつあることを実感したしだいです。


今回の市政報告は、
◇市議会が執行部に決議をした3つの案件
◇10月31日(土)に実施する議会報告会
について、ご説明したいと思います。



決議案件

Ⅰ 付帯決議(指定管理者の指定関連)


付帯決議とは、法律上の効果を伴うものではありませんが、
議案を可決する際に当該委員会の意思を表明する決議を言います。

今回は、文教民生委員会で議案第59号「指定管理者の指定について」を
可決する際になされたものですが、その経緯等についてお話ししたいと思います。

議案第59号「指定管理者の指定について」は、館山市福祉作業所(中里の家)の運営管理について
従来から指定管理者となっている社会福祉法人安房広域福祉会を指定するものです。

しかし、既に新聞報道もされているようにこの法人では、本年5月に会計担当職員の横領事件が発生しており、
文教民生委員会としても事件発生後委員会の協議会を開催し、
関係者から事情説明を受ける等の実態把握に努めていたところです。

ところがその後、議会に対して真相究明の状況や再発防止策等の説明が何らされることなく、
今回の議案提出となったものです。

文教民生委員会では相当突っ込んだ質疑がなされ、各委員から議会軽視を指摘したところです。

この施設の利用者の皆様のことを考えれば、管理者の変更は容易にできるものではありませんが、
法人に対してしっかりと指導・監督をしなければ、第2・第3の事件の発生につながりかねません。

---------------------
文教民生委員会が付帯決議した内容は、以下のとおりです。

今回指定する社会福祉法人安房広域福祉会は、本年5月に会計担当職員の横領事件が発生した法人であり、
その横領額も1500万円を越え、施設利用者及びその家族等、関係者に対する信頼を
大きく失墜させるものであった。

当該社会福祉法人を館山市福祉作業所の指定管理者として指定するに当たって、
文教民生委員会としては、次の事項を着実かつ速やかに実施することを強く求める。

1)当該社会福祉法人は、今回の不祥事の全容解明と責任の所在を明らかにし、
二度とこのような事件を起こさぬよう、再発防止策を適切に実行して
施設利用者並びに関係者の信頼回復に努めること。

2)館山市は当該社会福祉法人が指定管理者として管理運営することに対して、厳正な指導監督を行うこと。
---------------------

結果として、9月27日(日)に当該法人の理事会が開かれ、
今回の事件に対する最終的な報告がなされたとのことです。
議会最終日の28日(月)の午前8時30分から、
文教民生委員会に対して法人の役員も同席して経過説明がなされ、
同日9時50分から全員協議会の席で健康福祉部長から全議員にも経過説明がなされました。

今回の件は、議会に対して適時適切に説明がなされておれば、
付帯決議することがなかったと思われ、議長としても残念な気がします。



Ⅱ 通学費無料化の決議

この件は、神余小学校のPTA会長から市議会議長に対して陳情されたものですが、
昭和55年に第2中学校区となった神余小学校出身の生徒は、
バス通学となり今日まで35年間バス通学を余儀なくされてきました。

この間行政、学校(中学校)、地域、保護者間で毎年スクールバス説明会等を実施して、
スクールバスの無料化の実現を要望してきたところですが、
いまだ実現されていないことから陳情されたものです。

--------------------
陳情された内容は次のとおりです。

1)生徒への安全面を考える上では、スクールバスは必要不可欠である。
一方、義務教育とはみな平等でなければならない。
遠距離通学者だけがバスの費用を一部負担(協力)することについては、平等性に欠けている。

2)他の市町村では無料化が実施されている中、同市においてはいまだ実現されていない。

3)スクールバス無料化について、公約された件を早急に実現していただきたい。

遠距離通学費の無料化については、過去にも議会の一般質問で質されてきたものですし、
金丸市長の公約でもあります。

所管した文教民生委員会での審議の結果は、この陳情に反対する議員はおらず、むしろ
神余地区をはじめ西崎、畑、九重地区も含めて実現すべきであるとの意見が大勢を占め、
委員会として無料化の実現に向けて決議をしました。
--------------------

決議文の内容は次のとおりです。

現在、神余地区内をはじめ西崎、畑、九重地区において学校統合による遠距離バス通学
の児童・生徒がいる。
遠距離通学者にとって通学バスは不可欠であるが、一方で遠距離通学者だけが通学費を
一部負担することは教育の機会均等の観点からすると平等性に欠けると思われる。

近隣市町では遠距離通学費の無料化が進んでいるものの、本市においてはいまだ実施されていない。
厳しい財政状況下にあることは理解するが、
市長の公約でもある小中学校の遠距離通学費の無料化を早期に実現することを要望する。
--------------------

以上が決議の内容です。執行部がこの決議を無視することもできますが、
市議会が決議した重みは受け止めるものと確信しています。

それは、市長も市民の代表ですが、
議会も市民から選ばれた議員で構成する代表だからです。

つまり、議会は地方自治体の二元代表制の一翼を担っているわけですから、
無視できるわけがありません。


今回の陳情にはもう一件「神余小学校プールの更衣室の改築に関する陳情書」が市議会議長宛で提出されています。
この件については、文教民生委員会として全会一致で「採択する」とされ、
本会議においても全会一致で「採択する」とされました。

決議を提出するまでには至りませんでしたが、トイレなどはプール使用期間中の簡易トイレでの対応など、
予算的にも極めて軽微なもので解決できることから、
更衣室の建て替えまでの対応を委員会の審議の中で提案しております。


何れにしましても、執行部に対する要望も重要ですが、
議会に対して請願・陳情することも問題を解決する方法です。
市民の方には一層の活用をしていただきたいと思います。


議会では受領した請願・陳情を所管する委員会に振り分けて慎重審議しています。
委員会の結果を基に本会議で採決することになりますので、
最終的には議会の意思として執行権のある市長にものを申すことになります。



Ⅲ 第三者委員会委員の早期委嘱の決議

この件は、平成20年9月に発生した館山市立中学校生徒が自死した事件に対するものです。

市議会の一般質問でも長年取り上げられてきましたが、
当時の学生に対するアンケート調査結果の原本資料を、校長が焼却処分する等、
不可解な点が多く遺族から真相究明と再発防止の要求がなされ、教育委員会による真相究明ではなく、
第三者委員会による真相究明を要望されてきたものです。

この要望に応じて館山市は昨年12月に第三者委員会を設置することにしましたが、
今日まで当該委員会が開かれておらず、
その原因を質したところ、委員の選定方法について遺族と合意が取れていないことが判明しました。

つまり、9か月も経過しているのに、委員が決まらないために委員会は開けていないという
前代未聞の状態にあったわけです。


しかし、9月24日の時点で遺族との合意が形成されたとの報告があり、
議会としても早急に真相究明を図ってもらうよう、
本多副議長が提出者となり、議会各会派の代表者が賛成者となって
「館山市立中学校生徒の自死といじめに関する第三者委員会」の委員の早期委嘱を
求める決議を全会一致で実施したものです。
--------------------

決議文の内容は以下のとおりです。

平成20年9月に発生した館山市立中学校生徒が自死した事態については、
以前から議会の通告質問等で議論し、遺族や関係者からも、
その全容の解明と再発の防止が強く求められているものである。

それらを受け、平成26年12月議会において、
「館山市立中学校生徒の自死といじめに関する第三者調査委員会」が設置されたところである。

しかし、その後9か月以上経過しているにもかかわらず、委員の委嘱が進まないため、
いまだに委員会による調査審議が行われていないことは誠に遺憾である。

委員の委嘱については、遺族の意向との調整が難しい面があることも理解するが、
当該事態については、一刻も早い全容の解明と再発の防止が望まれる。

ついては「館山市立中学校生徒の自死といじめに関する第三者調査委員会」の委員を
早期に委嘱し、この委員会による調査審議を速やかに開始することを求める。
--------------------

この件に関しては、議会としても定期的に状況報告を受け、適切に対応して行きたいと考えております。



議会報告会の実施

議会報告会は、本年4月に施行しました「館山市議会基本条例」に基づいて実施するものです。

議会基本条例前文では、
「議会は、市長とともに市民の信託を受けて活動する二元代表制の一翼を担う市民の代表機関であり、
 直接選挙で選ばれた議員による合議制の機関として、
 市民の意思を市政に的確に反映させる使命が課せられている。」
としています。

この理念に基づき、市民の皆様と議会の関係を第3章で規定し、
市民の皆様に情報提供と説明責任を果たすことと、市民の皆様の多様な意見をお聞きして、
政策提案を拡大しようとしているもので、
市民の皆様と意見交換する場を具現化したものが、今回の議会報告会です。

館山市を4中学校区に区分し、その内の3中学校区に議員が6名ずつ参加します。
・今回は、1中、2中、3中ですが、
・次回は、1中を除き2中、3中、房南中となり、
・次回の選挙までには、各学校区で3回ずつ実施することになります。

今回の日程等については以下のとおりですので、ぜひご来場いただきたいと思います。
細部は市議会のホームページ等でご確認ください。
ちなみに私・榎本祐三は、3中学校区の「菜の花ホール」の班長として参加します。

1)期日 : 平成27年10月31日(土)10:00~11:30
2)場所 : 那古公民館 (1中)
     : 豊津ホール (2中)
     : 菜の花ホール(3中)



おわりに

冒頭でも申し上げましたが、議会基本条例が施行され、これに基づいて議会運営した成果と思われますが、
議会として市長(執行部)にものを申す、
つまり議会の意思を市長(執行部)に明確に伝えることができるようになってきたと思っています。

ややもすると、市長与党的な追認機関・翼賛機関となっていた市議会を
二元代表制の一翼を担う機関として機能させることが議長の務めであると認識し、
今後とも努力精進するつもりです。

市議会では現在、議会改革特別委員会で「館山市議会政治倫理条例」の制定に向けて
議論を重ねております。

来年の4月制定を目途に毎月委員会を開いて対応しておりますが、
この条例の制定によって議会改革の根幹ができ上がることになります。

地方創生が叫ばれ、地方の生き残りが競われている現実を直視した時、
議会の役割は益々重要になってくるのは確実であり、
議員一人一人がこのことをしっかり自覚して、責任ある議員活動をする必要があると思っています。

館山市議会が真に市民の皆様から、信頼され期待される組織となることを目指して、
議員としてまた、議長として職責を全うするつもりです。

                                 館山市議会議員 
榎本祐三






 2015-07-01 UP
 
榎本祐三の「市政報告」 
平成27年7月 市政報告第3号(通算第50号)
 
 
 はじめに」「議長就任後の主な活動

議会基本条例の施行と対応」「ペットボトル裁判結果と一般質問の答弁」「おわりに


 
 
はじめに(議長に就任しました)
  
平成27年4月26日の選挙では、皆様方の力強いご支援のお陰で4期目も上位当選させていただきました。
皆様のご期待に沿えますよう、4年間の任期を全力で務める覚悟でおりますので、 
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
また、既に新聞報道されましたが、選挙後5月14日に開かれました臨時議会で大多数の議員各位の推挙を受け、
第42代の議長に就任いたしました。
 
少数会派からの議長選出は異例のことですので、ありがたいことと思っております。 
もとより浅学菲才の身ではありますが、館山市議会が真に市民の皆様から信頼され、 
期待される議会になることを目指して議会運営して行きたいと思っております。 
 
森正一議員、石井敏宏議員と会派(たてやま21・緑風会)を結成しました。 
会派の理念、活動等も綱領で定めておりますので、
館山市議会議員 会派別HP一覧」でご確認いただければ幸甚です。 
 
議長になって一般質問ができないのが残念ですが、 
会派の皆さんとも十分意見交換して私の思いを代弁してもらうつもりです。 
 
今回の市政報告は、就任後の議長としての主な活動等と、 
石井敏宏議員のペットボトル処理に関する一般質問で建設環境部長が、 
「現在はペットボトルの洗浄を実施していない。」と重要な発言をしましたので、
それらについて言及したいと思います。  
 
 
 
議長就任後の主な活動 
 
5月14日の就任後、挨拶回りをはじめ、多くの議会・協議会等に参加しました。 
6月の定例市議会が始まるまでは、広域市町村圏事務組合説明会、関東市議会議長会総会、県南市議会議長会総会、 
3市1町議長会総会、東関東自動車道館山線建設促進期成同盟会総会、千葉県南部地区議会道路整備協議会等、 
週3日のペースで参加し、改めて議長の重責を実感したところです。 
 
これらの議会で話題になったことについては、要約して全議員に配布するつもりです。
その後、6月17日に東京の日比谷公会堂で実施された全国市議会議長会総会では、 
安倍総理、大島衆議院議長、石破地方創生担当大臣もご臨席され、それぞれご挨拶をいただきました。 
これらの総会等につきまして概要をお知らせしたいと思います。 
 
 
3市1町市議会議長会(5月21日、鴨川市) 
 
館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町の議長、副議長が参集して、意見交換するものです。 
また、関係市町の議員の交流を含めた研修(勉強)会を実施しています。 
昨年度は会長である鴨川市が担当して、
平成28年1月から運用開始される番号法制度(マイナンバー制度)に関して、
研修(勉強)会を実施しました。本年度の会長は、南房総市です。 
 
 
◆県南市議会議長会総会(5月22日、東金市)
 
県南市議会議長会は、茂原市、東金市、勝浦市、鴨川市、君津市、富津市、袖ケ浦市、いすみ市、 
南房総市、山武市、大網白里市、館山市、木更津市の13市で構成しており、 
事務局長会議、総会、事務局職員研修会、議員研修会、正副議長研修会を実施しています。
 
役職の会長、副会長、理事、監事は、持ち回りで就任しており、実施する会議や研修会も持ち回りで担当しています。 
ちなみに今年度館山市は、事務局職員研修会を担当しており、各市2名以上の職員の参加を得て、
8月7日(金)館山市コミュニティセンターで全国市議会議長会調査広報部の広瀬和彦参事を講師に 
「議会運営の基本」について研修することにしております。 
 
 
◆東関東自動車道館山線建設促進期成同盟会総会(5月25日千葉市)
 
この同盟は千葉県知事が会長となり、関係する自治体(10市1町)の首長、議長と県の職員で構成しています。 
ちなみに館山市長は副会長、館山市議会議長は理事になっています。
 
この会の目的は、東関東自動車道館山線の建設促進に努め、県土全体の均衡ある発展に寄与することとしており、
今回の総会では、東関東自動車道館山線木更津南ジャンクションから富津竹岡インターチェンジ間の 
4車線化を平成30年度までに完成させること。 
 
東関東自動車道館山線の富津館山道路の4車線化に向けた計画の具体化を図ること等が要望として挙げられています。 
現在進められている館山道の拡幅工事もこの同盟会の要望によるところが大きいと実感しました。 
 
 
◆関東市議会議長会総会(5月27日水戸市)
 
今回で81回目を迎える当該総会は、昭和10年から実施されています。 
東京、神奈川、埼玉、千葉、群馬、茨城、栃木、山梨の1都7県の216市区の議長が集まるもので、 
会長は水戸市議会議長(27年度は埼玉県の上尾市議会議長)で議長の選出された市で総会を実施しています。 
 
役職は、会長、副会長、支部長、理事、監事からなり、会長、副会長、監事は総会において互選されますが、
他は都県の中で決められております。 
27年度の千葉県選出の支部長は、千葉県市議会議長会会長の松戸市議会議長が就任しています。 
 
ちなみに主な活動は、国に対しての政策・施策等の要望で、
本年度は東京都青梅市が提出した「生活に困窮する子供の学習援助対し、国の補助金拡充を求める要望」、 
千葉県松戸市が提出した「社会保障・税番号制度を円滑に導入する財源措置の拡充について」、 
栃木県宇都宮市が提出した「東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制の緩和・撤廃に 
ついて」が採択され、茨城県下妻市の提出した「東京直結鉄道(地下鉄8号線)の早期事業化及び計画路線延伸
について」が予備として採択されました。 
 
 
◆千葉県南部地区議会道路整備協議会総会(5月29日茂原市) 
 
会は、県南13市に市原市を加えた14市と大多喜、長南、長柄、鋸南の4町を加えた18市町で構成されており、 
千葉県南部地区の発展を図るため、その根幹となる道路整備計画について、 
調査研究をするとともに関係機関に対して要望活動を行っているものです。 
 
本年度の国庫補助金・交付金の千葉県及び県内市町村(除:千葉市)の道路事業費当初配当分は、 
老朽化対策とネットワーク整備が重視され、昨年度より12億円多い319億円とのことでした。 
 
本年度の要望書の中で館山関係は、東関東自動車道館山線の富津館山道路の4車線化に向けた計画の早期具体化、 
国道127号線の整備促進、国道410号線の整備促進のための地方財源の確保、 
館山・鴨川道路の調査・整備を進めるための必要な予算の確保が挙げられています。 
 
 
◆全国市議会議長会総会(6月17日東京日比谷公会堂) 
 
全国813市が参加する全国市長会総会は、東京で実施されるため近距離の館山市にとっては容易に参加できますが、 
遠方の方は前泊しての参加となっています。 
 
会長は横浜市議会議長(27年度は高松市議会議長)で、会長提出議案として「地方創成の推進に関する決議」、 
「地方税財源の充実確保に関する決議」、「東日本大震災からの復旧・復興に関する決議」が採択されました。
 
また、部会提出議案として25の議案が提出され、関東市議会議長会から提出された3つの要望も含まれており、 
採択されました。 
この中で「地方分権時代における議事機関としての役割を果たす議会のあり方について」(報告・提言)が 
冊子として配布されましたが、帰りの車中で興味深く読みました。 
 
全てを読み終わっておりませんが、会長の横浜市の佐藤議長の肝いりで発足した「議会のあり方研究会」がまとめた 
提言がありますので、館山市議会の議員各位に配布して議員活動の参考にしてもらうつもりです。 
 
 
 
議会基本条例の施行と対応 
 
私が委員長として策定した館山市議会基本条例が4月から施行されましたが、
今また議長としてこの条例を規範とした議会の運営と議員の活動を推進する立場になりました。
 
条例はできましたが、その運用がでたらめであってはなりません。 
市民の皆様に真に館山市議会が信頼され、期待されるようになるためには、 
基本条例を寡黙に履行していくことが何よりも重要であると思っております。 
 
この条例では、今まで明らかにされてこなかった市民の皆様との関わりを具体的に明記しております。 
それは、議案に対する議員の賛否を明らかにすることであり、議会の活動を報告し、 
市民の皆様のご意見を伺う「議会報告会」の実施であります。 
 
館山市議会発足以来初めての試みでありますが、議会・議員が市民の皆様と直接意見交換をする機会を設けました。 
 10月31日(土)午前中に実施する計画でありますが、細部につきましては、
館山市のHP(市議会)や議会報等でPRいたしますので、関心がございましたらぜひ参加いただきたいと思います。 
 
 
 
ペットボトル裁判結果と一般質問の答弁 
 
冒頭にも申し上げましたが今回の議会で、石井敏宏議員のペットボトル処理に関する一般質問に対して、 
建設環境部長は「現在はペットボトルの洗浄を実施していない。」と重要な発言をしました。 
 
私の平成24年9月議会における決算質疑で、
館山市のペットボトルの処理料金が同じ業者が実施しているにも関わらず、  
南房総市よりも3倍の価格になっていることが問題となり、館山市は市の広報誌(だん暖たてやま)に、 
「価格が高いのは作業工程が異なるから。」として、手作業の洗浄があることを価格が高い理由にしておりました。
 
その後、心ある市民の方が監査請求され、さらに住民訴訟になって裁判が行われた結果、
本年5月26日に判決があり、原告敗訴となったものです。 
 
私は、ペットボトルの洗浄に疑問を持ち、議会の一般質問で何度かその真実を確かめましたが、 
市長をはじめ執行部の答弁は、「裁判中であり答弁を差し控える。」というものでした。
しかし、今回の建設環境部長の答弁でさらに大きな疑問を持つことになりました。 
 
それは、ペットボトルの洗浄をしなくとも処理業務が成り立つのであれば、 
なぜ随意契約をして洗浄をさせ、そのために高額な処理料金を長年にわたって支払う必要があったのか
と言うことです。  
館山市は、このことを市民にしっかり説明する責務があると思うのです。 
今回の地裁の一審判決では、ペットボトルの洗浄については深く審理して明確な判断を下しているとは思えず、
原告が控訴すれば洗浄の問題が大きな論点・争点になるものと思いますので、
今後ともしっかり注視して行くつもりです。  
 
 
 
おわりに 
 
市議会議長と言う重責を担い、いろいろな会議や総会等に参加する度に、
経験豊富な大都市の議長さんたちの言動に勉強させられ、刺激を受けております。 
これらの経験を生かし、館山市議会議長として市民の皆様に信頼され、
期待される議会を目指して与えられた任期を全うするつもりでおります。
 
県南市議会議長会の懇談の中で、館山市議会が議会基本条例を制定した唯一の市議会として、 
一目置かれていることを強く感じました。 
 
同時に私自身が委員長として取り組んできましたので、 
いろいろな質問にも躊躇することなくお答えできたことは、とても良かったと思っております。 
議会基本条例はできましたが実行はこれからですので、一つ一つ着実に実施して行くつもりです。 
 
特にいろいろな課題に対する議員同士の議論が重要であり、議論することによってより良い解決策が導き出され、
議員の資質も向上するものと思っています。 
 
 
先の全国市議会議長会の『議会のあり方の報告・提言』に、
「首長と議会が対等の立場で役割や権限を行使しようとするのであれば、
議長の機能を再検討する必要がある」としている。  
 
議長には 
「リーダーシップを発揮すること」
「広い視野をもつこと」 
「説得力があること」 
「朝令暮改をしないこと」
「辛抱強いこと」 
「首長に対抗する代案をいつも持つこと」 
などの資質が掲げられており、それがなければ首長と対等に戦えないと指摘しております。 
 
もとより私自身浅学菲才の身ではありますが、ここに掲げられた議長の資質を吸収し、 
向上させるべく鋭意努力精進するつもりです。 
 
これからの自治体の最大課題である地方創生に向けて、 
議会がしっかり機能するようにリーダーシップを発揮したいと思っておりますので、 
変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願いいたします。 






 ▲page top
 Copyright AWA ICT. All Rights Reserved.